アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第116巻の紹介です。
毎号お楽しみの付録のNゲージサイズ模型は、
スタイル抜群の直流電気機関車で人気が高いEF66の、
国鉄分割民営化後のJR貨物でただ一両試験塗装を施された
EF66に20号機の雄姿です。新幹線の線路を走っても
似合いそうな感じがしますね。
それでは、いつものようにパッケージを解いて、
奥底から第116巻の冊子を取り出しましょう。
巻頭記事は、このところの恒例通り、付録模型の
車両形式の解説になっています。
EF66形直流電気機関車の国鉄民営化後に、
JR貨物とJR西日本に継承され、その中のJR貨物に在籍となった
20号機が、同社のイメージ向上のための試験塗装をまとった
という話が、懐かしい写真を添えて書かれていました。
続くページには、このところ連続して取り上げられている
旧型電車の中でも少数の珍しい存在だった形式の特集です。
旧スカ形=70系電車の二等車(現・グリーン車)サロ46が、
後に3扉化されて三等車(普通車)に改造された
サハ75形直流電車中間付随車100番台が解説されています。
次のページはぐっと趣が変わります。
現在は大井川鐵道新金谷駅近くの施設
"プラザロコ"に展示されている小さなタンク蒸機、
1275形蒸気機関車の特集です。
新潟臨港鉄道(旧・山之下臨港鉄道)の開業に際して導入された
オーレンシュタイン・ウント・コッペル社製の3両の小型蒸気の
中のトップナンバー1275は、やがて直江津の日本ステンレスへ
譲渡されて専用線での物資輸送に長らく活躍しました。
引退後は大井川鐵道で動態保存の後、
現在では静態保存となっているのです。
実はこの1275は、1975年に夏目漱石の「坊っちゃん」が
テレビドラマ化された際に、伊予鉄道の坊っちゃん機関車こと
1号機の代役として起用されたそうです。
更にページをめくると、今度は、
香川県の高松琴平電鉄の志度線の特集です。
平素は国鉄(JR)の路線の紹介が多い「路線と旅路」シリーズ
ですが、本号では珍しく私鉄の路線が紹介されています。
名古屋市営地下鉄からの譲渡者がすっかり馴染んでいる
私鉄のローカル線です。
そして巻末記事は、いつものように観光列車シリーズです。
JR九州は斬新なデザインの特急電車を数多く世に出してきましたが、
その中でも特に異彩を放っている883系ソニックの特集です。
都市間連絡特急の性格と観光特急の需要を併せ持つ線区に
投入され、その先進的なデザインと充分な性能とが相俟って、
今でも博多〜大分間を中心に活躍しています。
「国産鉄道コレクション」シリーズは、まだまだ続きます。