アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第96巻の紹介です。
毎号のお楽しみ、Nゲージサイズ模型の付録は、
国鉄通勤電車近代化の嚆矢として一世を風靡した、
101系直流電車の制御電動車=クモハ101形の、
特別快速"おくたま"の仕様でした。
合理的な設計で通勤用に特化していた101系でしたが、
東京近郊ではしばしば行楽列車にも起用されていました。
いつものようにパッケージを解いて、
奥底から冊子を取り出してみましょう。
巻頭記事は、付録Nゲージサイズ模型の形式の
解説になっています。昭和46年から63年まで、
春から秋にかけての休日には、101系の運用による
特別快速「おくたま」「みたけ」「あきかわ」の
姿を観ることができたものでした。
続くページは、近鉄初の狭軌路線用の特急電車として
吉野特急で好評を博した16000系の特集でした。
広軌路線の特急車両に比べても内装も外装も遜色なく、
今でも一部が現役で運用されています。
また、第1〜3編成は、大井川鐵道に譲渡されて
普通列車に運用されています。
更にページをめくると、今度は蒸気機関車の登場です。
大正生まれの3軸テンダー機関車の名作、
8620形の特集記事です。
私が子供の頃は、あちらこちらの機関区で
現役のハチロクを観ることができたものでした。
そして次のページは、和風意匠の名建築として
今でも保存建築として観光案内書として新たな玄関口に
なっている、奈良駅舎の特集記事でした。
巻末は、いつものように観光列車の特集です。
本号では、珍しくJRではなく、松山の街の中を
路面電車(伊予鉄道)の線路を走る"坊ちゃん列車"が
取り上げられていました。夏目漱石の小節の世界へ
私達を誘ってくれるほのぼのとした観光列車です。
「国産鉄道」コレクションはまだまだ続きます。