邦楽器作品の創作と邦楽器演奏界の更なる振興を
ライフワークの柱に据えている私です。
このところ、自作邦楽器作品の紹介を続けています。
###PHONOSPHERE Ⅳ-a
~二十絃箏と管弦楽の為に(2010)###
マークアートフォーラム委嘱作品
演奏時間:約16分
初演:2010年3月/杉並公会堂 大ホール
日本現代音楽教会 《現代の音楽展2010》
第4夜〘コンチェルトの夕べ〙
演奏:指揮=山下一史 二十絃箏=吉村七重
管弦楽:桐朋学園音楽大学オーケストラ
2009年度は、二十絃箏誕生から40周年の節目と年でした。
現在の二十絃箏のトップリーダーである吉村七重さんとの
協働プロジェクトとして、私はこの年度に二つの大作=
二十絃箏を主人公とした協奏曲作品を、
発表することができました。
その一つがこの作品です。
もう1曲は、[糸の書~二十絃箏と邦楽器群の為の協奏曲]
(日本音楽集団委嘱作品)です。
オーケストラのサイズは通常の二管編成ですが、
弦楽器を左右二群に対称配置に分割して、
その後ろに木管楽器群と金管楽器群を陣取り、
ハープが二十絃箏の影のように舞台奥で振る舞い、
打楽器を舞台下手(左)・舞台中央(奥)・舞台上手(右)
に配して、それらが舞台最前列中央(指揮者横)の
二十絃箏独奏を中心に音響の多重構造を生成していくという、
正にphono(音)+sphere(空間)という曲になっています。
初演の直前に、吉村七重さんのダブル受賞=
「朝日現代音楽賞」と「芸術選奨」の受賞決定が
相次いで関係各方面から発表され、
二十絃箏誕生40周年の記念年度の最後を飾るに相応しい、
晴れがましい雰囲気の公演になったことの巡り合わせにも、
感謝しています。
写真は、二十絃箏誕生40周年と吉村七重さんの
ダブル受賞に乾杯!
ということで、キール・ロワイヤルを1杯。
場所はパリのテアトル広場のカフェです。