ストラヴィンスキーの三大バレエについての記事、
いよいよ今日は最後の「春の祭典」です。

1913年5月29日、パリのシャンゼリゼ劇場で、
ピエール・モントゥーの指揮によって
このバレエ音楽「春の祭典」の初演が行われました。
客席にはサン=サーンス、ドビュッシー、ラヴェルなどの
錚々たる顔ぶれが揃っていたということです。
公開のゲネプロ(ステージ・リハーサル)は、
平穏無事に終わったそうですが、
本番は大スキャンダルと言われるようになった、
伝説的な大混乱となったことは、あまりにも有名です。

曲が始まると、客席から嘲笑の声が上がり始め、。
次第に野次がひどくなっていき、
賛成派と反対派の観客達がお互いを罵り合い、殴り合りあい、
野次や足踏みなどで音楽がほとんど聞こえなくなり・・・
という前代未聞の状況になったそうです。
タイムマシーンがあったら是非行ってみたい場面です。

翌年に演奏会形式で再演(指揮は再びピエール・モントゥー)は
大成功を博し、以後はロンドンやニューヨークでも絶賛され、
名曲としての不動の地位を獲得していったのでした。

その世紀の初演の指揮者=ピエール・モントゥー
のタクトによる演奏のYouTubeをリンクしておきましょう。

YouTube / ストラヴィンスキー 春の祭典
ピエール・モントゥー指揮 パリ音楽院管弦楽団 1956年

第1部 大地の礼賛


第2部 生贄の儀式



この作品は、まだ「火の鳥」を作曲していた頃に見た
夢(幻想)からインスピレーションを得て
作曲を開始したものと言われています。

<第1部:大地の礼賛>
#序奏
#春のきざし(乙女達の踊り)
#誘拐
#春の輪舞(春のロンド)
#敵の部族の遊戯
#長老の行進
#長老の大地への口づけ
#大地の踊り

<第2部:生贄の儀式>
#序奏
#乙女の神秘的な踊り
#選ばれし生贄への賛美
#祖先の召還
#祖先の儀式
#生贄の踊り(選ばれし生贄の乙女)

この作品のスコアは、作曲家にとっては正にバイブルの一つです。
私も随分と目を通しました。様々な場面で示唆に富んだ、
独創的なオーケストレーションが展開されています。

私の仕事場の一番の愛聴盤(CD)はこのディスクです。
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」
ウラディーミル・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団
JVC/VDCー1028
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-「春の祭典」フェドセーエフ盤

「ペトルーシュカ」も収録されているブーレーズ盤はお得です!
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「ペトルーシュカ」&「春の祭典」
ピエール・ブーレーズ指揮/クリーヴランド管弦楽団
グラモフォン/435 769ー2
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ピエール・ブーレーズ指揮/クリーヴランド管弦楽団
CBS-SONY / SOCL-1076
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