2020年は、後期ロマン派の作曲家、
グスタフ・マーラーの生誕160年にあたりました。
今年=2021年は没後110年にあたります。
1860年生まれ、1911年没、ということですから、
2010年と2011年は、生誕150年と没後100年の
2年連続のマーラー・イヤーで盛り上がりました。

残念ながら、2020年と2021年は新型コロナウィルス感染拡大への対策から、
大編成オーケストラ作品の上演が難しい状況になってしまいました。
今や、世界中のメジャー・オーケストラの
最重要レパートリーといえるマーラーの交響曲を
生演奏で聴く機会が激減してしまっていることは誠に残念です。
せめて、このブログでの解説を通じて、CDやネット配信コンテンツなどを
活用して、マーラーの交響曲を楽しんでいただきたいと願っています。

このブログの「交響曲第?番」ベスト・ワン!?の話題では、
マーラーの交響曲第?番は、ほとんどの場合
話題の登ってしかも有力候補です。
何番の話題を取り上げても、マーラーの該当作品は
きっと有力候補になるに違いありません。

実は、私はマーラーの交響曲が大好きで、
中学生時代から聴き重ねてきました。
実演に接した想い出としては、
レナード・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルの
交響曲第1番「巨人」や、
ゲオルグ・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団の
交響曲第5番や、
ジュゼッペ・シノーポリ指揮/フィルハーモニア管の
交響曲第8番「千人の交響曲」や
大野和士指揮/東京フィルの交響曲第2番「復活」
等が挙げられます。
サントリーホールのオープンした時に
それを記念して開催された若杉弘指揮/東京都交響楽団
による<マーラー・チクルス>に、
全回足を運んだことも鮮明に覚えています。

ところで、皆さんはマーラーの交響曲の中では
何番が一番お好みですか?
この話題は、
作曲家仲間の会話の中でも折々に話題になります。
今後、このブログの「音楽談義」や「名曲紹介」のテーマで、
マーラーの各交響曲についての私見を述べていきましょう。

極論になるかもしれませんが、
マーラーの交響曲を理解するには、
マーラー流ソナタ形式を理解するに限ります。
第2番「復活」の第1楽章で確立したと考えられる
マーラー流ソナタ形式の概観を理解できれば、
マーラーの交響曲はあまり複雑に考えなくても、
全体像を把握できるのです。

さて、話は変わって、
マーラーの命日は5月18日なのですが、
なんと妻=アルマを巡る恋敵の建築家=
グロピウスの誕生日なのだとか。
偶然なのか執念なのか怨念なのか・・・


下の写真は、往年の名盤=ラファエル・クーベリック指揮の
マーラー全集のCD10枚組パッケージのボックス表面です。
グラモフォン / FOOG-29068-77

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