「刑事コロンボ」シリーズの紹介を続けています。
私はほぼ全作品の日本初放映を見てきたので、
懐かしく想い出しながら記事をアップしています。

「刑事コロンボ」シリーズの記念すべき第1作「殺人処方箋」と、
テレビ映画シリーズ化を決定的にした第2作「死者の身代金」によって、
一躍人気キャラクターとして認知されたピーター・フォーク扮する
刑事コロンボの大活躍が始まりました。

「NBCミステリー・ムービー」で定例放映化が決まり、
その最初の作品が、若き日のスティーヴン・スピルバーグ
が監督した「構想の死角」で、続く「指輪の爪あと」と
「ホリスター将軍のコレクション」も傑作でした。
そして、通算第6作がこの「二枚のドガの絵」です。

###刑事コロンボDVDコレクション vol.30###
         旧シリーズ第6作
        「二枚のドガの絵」

監督=ハイ・アヴァバック
脚本=ジャクソン・ギリス
製作=リチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンク
撮影=ラッセル・L・メティ
音楽=ビリー・ゴールデンバーグ
出演:
ピーター・フォーク(刑事コロンボ)
ロス・マーティン(デイル・キングストン役)
ドン・アメチ(フランク・シンプソン役)
キム・ハンター(エドナ・マシューズ役)
ジョーン・ショウリー(マチルダ役)


DVD「二枚のドガの絵」

まだ髪の毛が黒々としている若いコロンボ警部
(実はシリーズ開幕当初は警部補)が、まだ初々しい感じの
シリーズ序盤の作品が続いています。

この作品では、絵画コレクションがずらりと並ぶ屋敷での初動捜査の際に、
主人公(つまり犯人)に絵の署名(サイン)について惚けた質問をして、
一旦はむっとさせるものの、次第に会話が噛み合っていくシーンから登場します。
このあたりの脚本と演技の冴えには心から感心させられます。

「こんな詰まらないことを話すために来たのか!」等と
強気の姿勢を崩さない犯人(美術評論家)は、
あろうことか第二の犯行も重ねてしまいます。
そんな美術評論家にのらりくらりと迫るコロンボは、
今回も遂に犯行の出口を解きほぐします。
タイトルの「二枚のドガの絵」の意味は・・・?
この謎解きは、実際に見てのお楽しみとしましょう。

隔週刊「刑事コロンボ」vol.30

それにしても、毎回登場する犯人のセレブぶりに圧倒されます。
アメリカンドリームを実現してあこがれの生活を送る犯人に、
一見よれよれで頼りないコロンボがジワジワと攻め寄って
遂に犯行の手口を解明する・・・というストーリーに、
一般市民が溜飲を下げるという構図が、
最初期から確立していたころがよく判ります。
何度見ても興味深く楽しいシリーズです。

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      刑事コロンボ 二枚のドガの絵