邦楽器作品の創作と邦楽器演奏界の更なる振興を
ライフワークの柱に据えている私です。
このところ、自作邦楽器作品の紹介を続けています。

 

 

 


今日ご紹介する作品は、一昨年末に洗足学園音楽大学

〖冬の音楽祭 邦楽コンサート〗で初演された最近作、

<新譜音悦多Ⅲ〜架空の民謡による音風景集>です。
 

2018年12月2日(日)に洗足学園音楽大学・冬の音楽祭

〖FUYUON!2018〗の一環として開催された
【冬の音楽祭 邦楽コンサート】の最後のステージで
私自身の指揮によって初演されたばかりです。

 

・・《新譜音悦多 III》 〜架空の民謡による音風景集〜・・

現代邦楽研究所・洗足学園音楽大学現代邦楽コースの為の

書き下ろし邦楽合奏曲“新譜音悦多”シリーズの第三作です。

私の心の中に鳴り響く日本情緒を醸し出す五つのイメージを

邦楽器の合奏に託した音楽です。

《第一景:追分節》は、拍節感が無い

追分節や馬追歌調の架空の旋律による音風景、

《第二景:下町情緒》は、夏の終わりの花街の

軒先に廻る走馬燈のような音風景、

《第三景:祭り幻想》は、民衆の魂が爆発する音風景、

《第四景:津軽颯爽》は、

津軽三味線へのオマージュを込めた音風景、 

そして最後の《第五景:故郷・ふるさと》は、

懐かしさが込み上げてくるような

架空の民謡を歌い上げる音風景、

となっています。

 

邦楽器の持つ独特の魅力と邦楽の伝統に、

西洋音楽の精緻な合奏の伝統を融合することによって、

素晴らしい触発が起こることを目指している

“新譜音悦多”シリーズの最新作を、

これからも書き続けようと考えています。

 

 

【冬の音楽祭 邦楽コンサート 〜伝統の音色、現代の響き〜】

   2018年12月2日(日) 13:30開場 14:00開演

  会場:洗足学園音楽大学 シルバーマウンテンB1F

 

【出演】

稲垣美沙(箏/院2) 青木里加(箏/院1)

平原愛香(箏/3年))  高木しずく(打楽器/3年)

竹下茉里(箏/2年))王莹(箏/2年)

染谷美里(津軽三味線/1年)

藤田葉子(三味線/現邦研)田原聡(三味線/現邦研)

石井愛子(尺八/現邦研)大友美由奈(三味線/修了生・助演)

中島翔(尺八/修了生・助演)冨田慎平(打楽器/講師)

松尾祐孝(司会・指揮/教授)

 

【プログラム】

・「星涼之賦」/ 川崎絵都夫 作曲

・「和太鼓独奏曲  - 怒涛 -」/ 冨田慎平 作曲 [初演]

・「三味線と尺八のセレナード」/ 玉木宏樹 作曲

・箏と十七弦による「百花譜 -春、夏、秋、冬-」

                / 沢井忠夫 作曲

・「新譜音悦多Ⅲ〜架空の民謡による音風景集〜」

               / 松尾祐孝 作曲 [初演]