2013年5月に私が始めてウクライナを訪ねる機会に恵まれて、
同国東部ドンバス地方の中心都市=ドネツクで開催された国際現代音楽祭で
オーケストラを指揮した経験は、今なお私の脳裏に鮮明に刻まれています。
私の訪問の暫く後に、突如としてロシアによるウクライナへの介入が始まり、
クリミア半島やドネツク等を中心として情勢が渾沌としたまま、
その後もズルズル時が経過してきてしまいました。
そして遂にこのところの各種報道の通り、ロシアの侵攻が本格化して、
まるで人類史の時計が100年程逆回りして、
帝国主義の時代に戻ってしまったような状況になってしまいました。
いったいあの美しく豊かな風土に恵まれた国は、
どこまで分裂してしまうのでしょうか。
如何なる理由があるにせよ、一般市民の人権や生活権、国家の主権は、
軍事力で虐げられてはならないと思います。
ウクライナの平和を希求しつつ、
2013年の私のウクライナ訪問記を再掲載して、
在りし日の美しいドネツクの街・人々・文化を振り返りたいと思います。
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私は、2013年5月にウクライナの大都市のひとつ、
ドネツクの現代音楽祭に指揮者として招聘され、
得難い国際交流の経験をする機会を得ました。
その時は、平穏で平和なウクライナでした。
一般市民の犠牲者が出るような悲惨な事態にならずに、
平和な解決・帰結を迎えられるよう、願ってやみません。
深夜の記事シリーズとして、ウクライナの平和を願って、
2013年の想い出の記事を再掲載しています。
*****2013年5月31日の記事*****
昨日の記事の最後で予告していた、
凄いバスの話のご紹介です。
演奏会が終わる時間帯、夜8時半から9時位になると、
流石に高緯度とはいえ、夕暮れになってきます。
この日(5月14日)は奇麗な月夜になりました。
そして・・・・・
音楽祭第2夜演奏会の終演後、会場のオペラハウスから
関係者公式ディナーのレストランでの移動のために、
主催者が用意してくださったバスは、
このような車両だったのです・・・!!!
オペラハウスの前にポツンと停っていた所を見つけた時、
何だか第2次世界大戦の時代から現代に
タイムスリップしてきたのではないかと思える程に、
一種異様な妖気を周囲に醸し出していました。
車内はこんな感じでした。
走り出してみると・・・
これがまた本当に時代物といった雰囲気で、
ブウォーーーンという古めかしいエンジン音と、
ゴリゴリをシフトが切り替わるギアの音、
キーンと鳴るブレーキ音、等々、
まあよくも現役で走っているものだと感心する程の、
レトロぶりを発散してくれました。
鉄道ファン&乗り物ファンを自認する私ですが、
流石に東欧圏の旧型バスにまでは知識が及ばず、
詳しい事は全く判りませんが、
とにかく楽しいプチ経験でした。
最後にとっておきのショットをご覧いただきましょう。
後ろ姿が実にチャーミングだったのです!
さて、ウクライナ訪問記シリーズ、まだまだ続きます。