朝日新聞出版から刊行されている「週刊朝日百科シリーズ」
の一環として毎週発行された雑誌、
<私鉄全駅・全車両基地>のご紹介は今回で第24号です。
前々号と前号の名古屋鉄道の紹介に続いて、本号と次号には
大阪南郊に路線網を延ばす南海電気鉄道の登場です。

"南海"の略称で親しまれている南海電気鉄道は、
大阪市内南部の中心=難波と和歌山を結ぶ南海本線系統と、
密教の聖地=高野山に延びる高野線系統に大別されます。
本号では、南海本線を中心に紹介されています。

私鉄全駅・全車両基地24/南海電気鉄道1

###私鉄全駅・全車両基地24/南海電気鉄道1###

南海本線、高師浜線、空港線、
多奈川線、加太線、和歌山港線、
難波駅、関西空港線、和歌山港駅、等が紹介されています。
その大阪側の起点となる大ターミナルが難波です。
今では高野線の電車も難波が起点で、9面8戦の構内は
複々線にひっきりなしに上り下りの
多彩な種別の列車が行き交う、阪急・梅田駅に
勝るとも劣らない賑わいを見せています。
その難波駅の顔となっているネオ・ルネサンス様式の
ターミナルビルは、東武鉄道の浅草駅ビル等を手掛けた
久野節の設計というと、関東の人間にも親しみが湧きます。
現在は、ファサードを保存してリニューアルされています。

大阪の大ターミナル難波

その難波駅のすぐ隣に、かつてはパ・リーグの雄、
南海ホークスの本拠地として一世を風靡した
大阪球場が在ったことを知る若い方は、
少ないかもしてません。
下の左の写真のように、ホークスのフランチャイズ転出
以降、暫くは住宅展示場として活用されていました。

大阪球場空撮写真も

南海本線は、関西空港の開港後はJR和歌山線と並んで、
空港旅客輸送にも重要な役割を果たしています。
南海には、古くから、和歌山港を介した四国連絡輸送や
旧・国鉄との相互乗り入れによる
南紀方面への直通列車の運行等、
遠隔地への連絡輸送を担ってきた歴史があることも、
一つの大きな特徴と言えるでしょう。

関空・和歌山港

鉄仮面のような特徴あるフォルムの空港アクセス特急専用の
50000系ラピートや、和歌山との都市間輸送特急専用車両の
12000系サザン・プレミアムをはじめとする、
南海本線系統の多彩な車両が紹介されています。
毎号お馴染の全駅紹介も綿密です。

車両と全駅の紹介

次号は25号、南海高野線系統の紹介です。