10年周期で開催した2回の個展を振り返りました。
今日は、2014年に開催した3回目の個展を回想します。
2014年の9月8日に開催した<松尾祐孝邦楽器作品個展>は、
私=松尾祐孝が、日本が世界に誇るべき邦楽器の魅力と
世界の現代音楽シーンのリンクを
ライフワークの重要な柱にしてきた活動の
現時点の集大成として開催した演奏会でした。
超難曲の小品集となった琵琶作品「歳時記」の初演を含めて、
私が邦楽器に魅了される契機となった作品から最新作まで、
そして二十絃箏誕生40周年を記念して作曲した箏協奏曲など、
5つのステージをプレゼンテーションしました。

オープニングの<新譜音悦多>は、
現代邦楽研究所との最初の協働作品で、
3つの個性的な楽章から成る組曲でした。
二曲目の<美しの都>は、
私が邦楽器の虜になる契機となった作品であると同時に、
オルガンという巨大な装置楽器を
想像を絶するような使い方をしている点でも、
モニュメンタルな作品です。
三橋貴風氏の名人芸とオルガンの響きを
存分に味わっていただき、大きな評判となりました。
三曲目の<呼鼓悠遊>は、
「打つ」というテーマに沿って作曲した国立劇場委嘱作品です。
打楽器3名と打絃楽器としての三味線と十七絃箏の計5奏者が、
「打つ」という行為をひたすら繰り返しながら
音の時空を生成していきます。
演奏が大変難しい作品ですが、見事なステージとなりました。
休憩の後、最新作<歳時記>の初演は、
12曲で構成される組曲の各曲のコンセプトを
解説しながら発表していきました。
琵琶史上初と言えるような組曲の誕生に、
聴衆の皆さんも固唾を飲み込んで聴き入っていただきました。
最後に演奏された<糸の書>は、二十絃箏と
邦楽器による室内オーケストラ・サイズのアンサンブルによる
二十絃箏誕生40周年を祝して作曲した協奏曲でした。
第一人者の吉村七重氏との協演を、
私自身も大いに堪能しました。
#######<松尾祐孝 邦楽器作品個展>#######
~現代邦楽研究所創立20年と
現代邦楽コース創設10年を祝して...
そして領域の拡大へ~
2014年9月8日(月) 開場=18:30 開演=19:00
洗足学園 前田ホール
問合せ:洗足学園音楽大学 演奏支援センンター
プログラム
1)新譜音悦多~しんふぉにえった
(1998年 / 現代邦楽研究所委嘱作品)
2)美しの都~尺八とオルガンの為の幻想曲
(1991年 / 松本市音楽文化ホール初演作品)
3)呼鼓悠遊
(1999年 / 国立劇場委嘱作品)
4)歳時記~琵琶の為の現代音楽小品集
(2013-14年 / “聚の会”協働制作作品)
5)糸の書~二十絃箏と邦楽器合奏の為の協奏曲
(2010年 / 日本音楽集団委嘱作品)
出演
尺八:三橋貴風 山口賢治 阿部大輔
三味線:野澤徹也 大友美由奈
箏:野澤佐保子 吉原佐知子
十七絃箏:石垣清美 谷冨愛美
二十絃箏:吉村七重(ゲスト)
打楽器:石井喜久子 打楽:西川啓光 富田慎平
琵琶:田原順子(ゲスト) 他 "聚の会"メンバー
オルガン:中澤未帆
指揮:松尾祐孝
主催:洗足学園音楽大学 大学院
協力:現代邦楽研究所 現代邦楽コース
田原順子琵琶研究所<聚の会>
後援:日本現代音楽協会
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YouTube / 松尾祐孝 / 糸の書
これからも、邦楽器や日本の伝統音楽にもリンクしながら
作曲活動・指揮活動・プロデュース等を
展開していきたいものです。