この回~魅惑のメロディー~は、
人形劇であることを超越した凄みさえ感じられる
エンターテインメント的傑作です。
日本では第28話、英国本国では第25話として放送されました。

ペネロープとミンミンの二人が、主役として登場します。
ペネロープが8回、ミンミンが10回のコスチュームを替えて
数々のシーンに登場します。
しかも、人形劇であるにも関らず、スキーまでしてしまうのです!。
人形にスキーをさせる手作りの時代の特殊撮影の技術力には、
ただただ脱帽するばかりです。

スキーということであれば当然、物語の舞台はアルプスなのですが・・・
となると「007シリーズ」等の映画でお馴染のパターン、
ロープウエイの危機一髪シーンも登場します。
とにかく通常の映画さながらの内容を、実写人形劇でも実現してしまうのです。

今回はまた音楽もいつにも増して活き活きと活躍します。
何しろストーリーの進行の鍵を握るのが「音」「音楽」
なのですから・・・。
米国の大型輸送機RTL2が、国籍不明機に襲撃されて
撃墜されてしまう事件が頻発するところから物語は始ります。
やがて、事件の直前に決まってラジオから同じ音楽が
流れていることに注目した国際救助隊は、
やがてブレインズの分析によって、そのメロディーに
暗号が仕込まれていることをつきとめるのです。
そして、鍵を握る人物の周辺を
ペネロープとミンミンがあらっていくのですが・・・

全編の各シーンに流れる流麗な音楽は、正にバリー・グレイの面目躍如です。

大人が本気を出して楽しみながら実現する物づくりは、
ここまで素晴らしいものになる・・・という好例でしょう。


さて、今日の写真は、ペネロープとミンミンも一緒の、
トレーシー一家のポートレートです。
後列左端の女性がペネロープ、前列右の赤い服の女性がミンミンです。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-トレイシー一家