今や世界的巨匠への階段をひた走る指揮者=大野和士氏とは、
1990年代にコラボを展開していました。
その頃は、トスカニーニ国際指揮者コンクール優勝、
ザグレヴ・フィルでの実績、
そして東京フィル欧州楽旅1994の大成功等によって、
ドイツ西南部の都市=カールスルーエに在る
バーデン州立歌劇場の音楽総監督に就任していました。
(その後、ベルギー/ブリュッセルの
ベルギー王立歌劇場音楽監督を経て、
フランス国立リヨン歌劇場首席指揮者となり、
その後に東京都交響楽団のシェフにも就任し、
現在では新国立劇場の芸術監督にも就任していることは、
皆さんもよくご存知のことでしょう。)

カールスルーエ在任中の大野氏は、
地元のビール会社がスポンサーとなっているレーベル=
BELlA MUSICA ANRES EDITION - HOEPFNER CLASSICS
から、意義深い企画のCDシリーズをリリースしています。
「現代作品+名曲」の組み合わせで3枚制作されましたが、
その第1弾に、拙作<フォノスフェール第1番>が
光栄にも抜擢されました。
1997年に当地のシンフォニー・コンサート
(同劇場管弦楽団定期演奏会)2回と特別演奏会1回の
計3公演とレコーディング・セッションを経て、
下の写真のCD第1弾が完成したのでした。

シリーズ全3CDのカップリングをご紹介しましょう。
第1弾=松尾祐孝<フォノスフェール第1番>
    ショスタコーヴィチ<交響曲第5番>
第2弾=グバイドゥーリナ<チェロ協奏曲>
    チャイコフスキー<交響曲第4番>
第3弾=W・リーム<MARSYAS>(トランペット協奏曲)
    R・シュトラウス
       <ツァラトゥストラはかく語りき>
ユニークなカップリングでしょう!こういった
企画がもっと継続されると良いと思うのですが・・・

カールスルーエはとても素敵な街でした。
鉄道ファンでもある私としては、
路面電車(トラム)のシステムが、ドイツ国鉄と連系して
周辺の広範な地域を直通運転でカヴァーしている
先進的な公共交通の在り方が、とても気に入りました。
その辺りの旅行紀行はまたの機会に・・・


CD「バーデン州立歌劇場&大野和士」
BELlA MUSICA ANRES EDITION
 - HOEPFNER CLASSICS / BM-CD 31.9112
東京フィル版とはまた一味違った演奏をお楽しみください。
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-PHONOSPHERE1独CD

この録音は、現在はナクソス・ミュージック・ライブラリー
で試聴できます。是非ゆっくりお聴きください。