若き日のドヴォジャークは、
1865年の早春に「交響曲第1番」を書いた後、
直ちに「第2番」の作曲に取りかかり、
1865年秋に完成させました。
しかし、初演はなかなか実現せず、
1888年になってやっと初演されました。
つまり、「第6番」(当時は「第1番」)や
「第7番」(当時は「第2番」)の成功の後に、
漸く初演の機会に恵まれたという訳です。

初演の前年の1887年に、主に冗長さを克服するための
改訂を施したとは言え、全曲を演奏すると50分にもなる
若き日の大作と呼ぶべき交響曲になっています。

「第1番」から半年後の作曲ですが、
ボヘミア的な色彩感がより鮮明に
顕れているように感じられます。
一作毎に個性を確立させていった
若き日のドヴォジャークの姿が伺われます。s

私の仕事場のライブラリーには、このCDが在ります。

ドヴォジャーク/交響曲第2番
 ヴァーツラフ・ノイマン指揮
 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
SUPRAPHONE / COCO-70945

ドヴォジャーク/交響曲第2番

<交響曲第2番 変ロ長調 作品4 / B.12>
 1865年作曲 / 1887年改訂 / 1888年初演@プラハ

[第1楽章]
序奏を伴うソナタ形式による冒頭楽章です。
この作曲家の交響曲の第1楽章は、
序奏を付与されるケースが多いようです。
既に主題や動機の発展にかなりの手腕を持っていた
若き日の作曲家が、のびのびとした筆致で
スケールの大きな楽章を書き上げています。

[第2楽章]
「第1番」の場合と同様に、
中間部を持つ三部形式(複合三部形式)
による緩徐楽章になっています。
叙情的な主題は、ドヴォジャークならではの
魅力に溢れています。

[第3楽章]
「第1番」ではスケルツォと明記していなかった
ドヴォジャークでしたが、
この楽章にはスケルツォと記載されています。
先ず冒頭、遅めのテンポによる序奏を伴っている点が、
舞曲楽章としては極めて珍しいケースです。
この種の楽章(舞曲楽章)で演奏時間約12分という、
極めて大振りな音楽になっています。

[第4楽章]
第1番の終楽章では自由なロンド形式を採用しましたが、
この第2番ではソナタ形式をやや自由に適用して、
終楽章としています。
滾々と湧き出るような楽想の流れに、
後年の代表作に繋がる筆力の萌芽を見ることができます。

「交響曲第1番」とこの「交響曲第2番」は、
習作期の交響曲とも考えられますが、
スケールが大きく聴き応え充分な作品です。

YouTube / スウィトナーのドヴォルザーク交響曲第2番