"DISTRACTION"シリーズの紹介を続けます。
第5作に続いて、邦楽器をフィーチャーした第7作です。

###DISTRACTION Ⅶ
for Shamisen and Seventeen-string Koto###
ディストラクション第7番~三味線と十七絃箏の為に~
        (2002)
 西潟昭子(TAフォト&サウンドオフィス)委嘱作品

演奏時間:約10分
初演:2002年3月 東京/abc会館
   <西潟昭子リサイタル2002>
演奏:三味線=西潟昭子 十七絃箏=石垣清美


シリーズ第5作(尺八&二十絃箏)に続く
邦楽器同志の組み合わせです。

現代作品に積極的に取り組むとともに、
「現代邦楽研究所」という教育機関を個人で設立される等、
現代音楽界・邦楽界に新風を巻き起こしてこられた大家=
西潟昭子さんの2002年のリサイタルの為の
委嘱作品として誕生しました。

曲の後半のメカニカルな掛け合いの
数理的な根拠が乱数であるために、
極めて演奏が困難な作品に仕上がりました。
とにかく「邦楽器だからメカニカルな合奏は弱い・・・」
等という先入観を一切排除した
妥協の無い作品を書き上げた実感の強い作品です。

折りに触れて言及していますが、
多彩な邦楽器を有する日本に生まれた幸運を、
このような作品を書く度に感じている私です。

一昨年、初演と同じお二人によって
久しぶりに再演されたのですが、
今度は若手にも挑戦していただきたいと思っています。
何方かこの難曲中の難曲に挑戦してみませんか!


さて、今日の写真も金毘羅様の桜です。
参道が桜のアーチのようで、素敵な季節でした。
数年前に金毘羅歌舞伎を見るために当地を訪ねました。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-金毘羅様桜満開