いよいよ今夜に再演される拙作の初演にまつわる
想い出を数々を、数日前から暫くアップしています。
この記事でラストです。

- - - - - 2012年2月19日の記事の再掲載 - - - - -

###京都に打楽器の鮮烈な衝撃!
  ~<宮本妥子パーカッションリサイタル>の興奮~###

一昨日の初演の興奮がまだ冷めやらぬ私です。
<宮本妥子パーカッションリサイタル>の本番の様子を、
簡単にレポートしましょう!

京都芸術センターのフリースペースという、
とても使い勝手のよい空間を会場にして、
この公演は開催されました。

長方形の部屋を横長にレイアウトして、
手前側を客席として、向こう側を舞台に設えて、
各曲毎の楽器の仕込みを舞台に点在させて
予め準備をしておいて、演奏者が曲毎に
場所を変えて演奏するという趣向でした。
共催に入っていただいた京都芸術センターの協力によって、
曲毎に照明のフォローも綿密に行なっていただけました。

(写真はリハーサル時に撮影した点在する楽器達です。)

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-点在する楽器達1

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-点在する楽器達2


プログラム前半は4作品が並びました。

1)諸橋玲子/玄(Kuro)Ⅱ (2011/初演)
静けさの中から注意深く音を聴き出して行く作品が、
一気にコンサートに集中する雰囲気を素敵に誘いました。

2)伴谷晃二/<ヒロシマの詩 Ⅰ >マリンバのために(2010)
マリンバの強打のみならず弱奏にも光を当てた作品でした。
木質の柔らかな響きが心に滲みました。

3)松永通温/A Dreamer and Trespasser (2011/初演)
トランペットと協演する作品でした。
断片的な素材が紡いでいく音楽が、時空に構造されました。
協演のトランペット奏者は、末岡希和子さんでした。

4)近藤浩平/けもののけはい 作品123(2011/初演)
当夜一番の大仕掛けな作品。通常の楽器の範疇を超えた
様々な物や音具も交えて、風を起すために扇風機まで登場して、
視覚的にも楽しい作品でした。
協演の打楽器奏者は、西岡まり子さんでした。

途中休憩に入る際に、
この公演の制作担当者=中村典子さんから
一般公募による入選作品に関する投票についての説明
が行なわれ、プログラム後半への期待が膨らみました。

そのプログラム後半も4作品が並びました。

5)小松淳史/You are sleeping in my hand(2012/初演)
一般公募作品の1曲目。
「ハピドラム」というアメリカで誕生した新しい打楽器への
興味と愛着が素直に表現された佳品でした。

6)冨田さやか/雨乞い(2011/初演)
一般公募作品の2曲目。
五行思想に由来する発想が作曲の動機となっていることから、
それに関連した理由から、石・金属・木の楽器による
繊細な音のやり取りが繰り広げられました。
再び、西岡まり子さんが協演に加わりました。

ここでもう一度、中村さんの挨拶が入り、
コンサートは最終局面へ入っていきました。

7)ジョージ・クラム/
ギターと打楽器のための「犬の世界」より
              第1曲&第5曲(1998)
日本現代音楽協会の創立80周年記念事業の一つの特色でもある
アンソロジー作品のプログラミングの一環としての演奏で、
作曲家の一家の歴代の愛犬の様子をユーモラスに描いた作品が、
ギターと小型打楽器によって、可憐に表現されていました。
協演のギタリストは、藤井眞吾氏でした。

8)松尾祐孝/フォノⅩ~打楽器独奏の為の狂詩曲〈π〉
                    (2011/初演) 
真っ暗な中に抑え目の照明が照らす中、
宮本妥子さんお最強打3発から演奏は始まり、
次第にヴォルテージを挙げて、遂には阿修羅の如くの
壮絶なクライマックスが一気呵成に駆け抜け、
最後の「ヤー!」という絶叫と共に照明も落ちて終演・・・
作曲家冥利につきる至福の時間でした。 

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-宮本さんに演奏
(リハーサルのショットです。) 

終演後に、聴衆による投票が行われ、直ちに開票の結果、
冨田さやかさんの<雨乞い>(2011/初演)が選ばれて、
来年度の日本現代音楽協会の首都圏公演で
招待演奏されることになりました。
冨田さん、おめでとうございます!

会場の客席は、150名弱程の収容で設定していましたが、
ほぼ満員の入りとなり、皆さん熱心に打楽器の多彩な音色や、
繊細な音質から強打のインパクトまでを、
存分に味わっていたようで、
集中力の高い会場の雰囲気でした。

日本現代音楽協会の公演が、首都圏外でもこのように
楽しくそして充実することは、非常に喜ばしい事と言えます。
関係各方面の皆様に、そして何より、
素晴らしい演奏を繰り広げていただいた宮本妥子さんに、
感謝を申し上げます。ありがとうございました。

現代2015第4夜

今夜のコンサートは、このチラシの情報の通りです。
<現代の音楽展2015・第4夜
  上野信一&フォニックス・レフレクション演奏会>
3月10日(火)19時開演
渋谷区総合文化センター大和田・伝承ホール
当日券:一般3,000円(全自由席)学生1,000円