<アジア音楽祭2014>
~第32回アジア作曲家連盟総会&音楽祭~
が、いよいよ11月1日に開幕します。
私の作品=<悠久の書~琵琶と弦楽の為に>(2007)も
会期中の<オーケストラコンサートーアジアの風>で、
琵琶=田原順子、指揮=矢崎彦太郎、管弦楽=神奈川フィル
によって演奏されます。どうぞご期待ください。
主催:日本作曲家協議会 concert@jfc.gr.jp
昨朝から、私がACL音楽祭への前回の参加となった
2011年台湾大会の訪問記の再掲載を始めています。
懐かしい想い出ですし、貴重な国際交流であり、
また重要な音楽文化発信でもありました。
- - - - - - - 2011年12月11日の記事 - - - - - - -
今月初めに、<ACL Asian Music Festival 2011 Taiwan>に
参加するために、台北に行ってきました。
ACL(Asian Composers League=アジア作曲家連盟)の
音楽祭は、謂わば現代音楽のアジア大会です。
同様に謂うならば、ISCM
(International Society for Contemporary Music=
国際現代音楽協会)は、現代音楽のオリンピックです。
私自身、国際的キャリアを積み始める重要な機会を、
そのACLとISCMの史上初めての合同開催であった
1988年の香港の音楽祭で行われた作曲コンクール
(ACL青年作曲賞)に日本代表として参加したことから
得た経験を持っているので、
この両組織やイベントの意義と重要性を、
身をもって認識しているつもりです。
1990年に東京と仙台の2都市にわたって開催されたACL音楽祭では、
若輩ながら実行委員会の末席に参画しましたし、
2002年のソウル大会でも作品が演奏されています。
ISCMの方では、1992年ワルシャワ大会で作品国際審査入選して、
総会の会議代表(正代表)を兼ねて出席、
翌1993年メキシコ大会にも正代表として参加しました。
その後、ISCM音楽祭の日本初開催に尽力して、
2000年ルクセンブルグ大会には次年度開催主催者としての
開催概要発表者として参加、そして2001年には、遂に、
<ISCM世界音楽の日々2001横浜大会>の開催を実現しました。
翌2002年香港大会にも前年度開催関係者として参加しました。
これらの音楽祭に参加して感じることは、
いくらインターネットが発達しても、
実際に人々が集い、多くの人物や作品に直に接することが、
非常に重い意味を持つのだということです。
世界各地には、様々な素晴らしい趣向や内容を持った現代音楽祭が
多種多彩に開催されていますから、ACLやISCMの音楽祭のみが、
絶対的な意義を持つものでは決してありませんが、
まだまだその存在意義を軽んじてはならないと、私は考えます。
若い作曲家が国際的なキャリアを積み始める場としても、
貴重で重要な存在で在り続けていると思います。
今回の<ACL台湾大会>は、相当に大規模な開催で、
下記のような日程になっていました。
[台北開催]
2011/11/26,
19:30~ 1)国家交響楽団(Opening Concert)
2011/11/27,
09:30~ カントリーレポート session1
13:30~ 2)朱宗慶打楽器合奏団
16:00~ 3)中国楽器室内アンサンブル演奏会
19:30~ 4)台北室内合唱団
2011/11/28,
09:30~ カントリーレポート session2
14:00~ 5)ACL青年作曲賞本選演奏会
19:30~ 6)中国楽器と西欧楽器による室内楽演奏会
[台中開催]
2011/11/29,
16:00~ 7)室内楽演奏会 Ⅰ
19:00~ 8)国立台湾交響楽団作曲コンクール本選会
& ACL歴史的功労者作品演奏会
2011/11/30,
16:00~ 9)室内楽演奏会 Ⅱ
19:30~ 10)室内楽演奏会 Ⅲ
2011/12/01, エクスカーション ACL総会
[台北開催]
2011/12/02,
11:00~ 11)Electronics/MultimediaコンサートⅠ
16:00~ 12)Electronics/MultimediaコンサートⅡ
19:30~ 13)台北チャイニーズ・オーケストラ
2011/12/03,
14:00~ 14)室内楽演奏会 Ⅳ
16:30~ 15)台北藝術大学管弦楽団(Final Concert)
日本人作品関係の情報をピックアップしておきましょう。
カントリーレポートは、ACL独特の催しで、
加盟各国の最近の状況の発表が行なわれました。
演奏会1)では、仙台在住の作曲家=
門脇治氏の作品が演奏されました。
演奏会2)では、京都在住の作曲家=
中村典子さんの作品が演奏されました。
演奏会5)では、髙橋幸代さんの作品が、
青年作曲賞日本代表作品として演奏されました。
演奏会11)では、竹中康博氏の作品が上演されました。
演奏会13)では、松下功氏の作品が、尺八家=
山本邦山・真山親子のゲスト出演を交えて演奏されました。
演奏会15)では、遠藤雅夫氏の作品と
私=松尾祐孝の作品が演奏されました。
私は、自作のリハーサルと本番にほぼ集中せざるを得ない
状況と日程でしたので、他の公演について言及できませんが、
最終日についてのレポートを、明日の記事にアップします。