とんでもないスキャンダルが、
クラシック音楽の作曲界が震源となって
世間を騒がせてしまっています。
誠に残念な事件です。

被爆2世で聴覚を失うというハンディキャップを乗り越えて、
交響曲第1番「HIROSHIMA」等の作品を発表して、
東日本大地震・大津波が発生した後には、
復興に関連づけてシンボリックに取り上げられたりと、
大きな話題となってきた作曲家=佐村河内守氏が、
2月4日に弁護士を伴った会見を開きました。
何と、作曲は別人ということなのです。
つまり、ゴーストライターが居たということです。

この件が今になって明るみになった背景には、
そのゴースとラーターになった作曲家と知り合った経緯から
今までの関係に真相の鍵があるようです。
ゴーストライター=新垣隆氏が、
自ら告発を決意したということですから、
言わば内部告発ということになります。

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真面目に、真摯に、芸術音楽作品の作曲や発表に専心している
多くの作曲家や音楽家や音楽関係者に対する、
あまりに大きく深い冒涜に相当する行為に、
疑問と怒りと禁じ得ません。
せめて、事の経緯を余すところ無く公表して、
事件の真相が闇にまぎれることがないように祈るばかりです。

絵になる風景!?

日本の社会では、判官贔屓の傾向、或いは、
不幸やハンディキャップを乗り越えて成功を掴むというような
涙ながらの語り口が似合うようなストーリーが、
とても好まれる傾向があるようです。
クラシック音楽界でも、そのような事例に思い当たる事柄が
音楽愛好家の方ならば幾つか挙げられることでしょう。

しかし、その陰で、実力をしっかり養って
世に出るチャンスを掴み取ろうと誠心誠意の努力を重ねている
若い音楽家やその卵達が、大いに落胆しているという事を、
一般社会の方々はどのくらい認識しているでしょうか。

芸術音楽・創造芸術・文化芸術の世界に於ける
スターの創り方には、音楽関係者もマスコミ関係者も
もっと慎重であってほしいものです。

周囲の評判に左右されることなく、
自分の審美眼で本質を評価する心の目を養う必要があります。
このことは、一般の聴衆や愛好家にも適用できる心がけです。
皆が聴くから・・・、知っている曲だから・・・、
有名は楽団だから・・・、人気の指揮者だから・・・、
等という受動的な尺度に頼るのではなく、
自分の審美眼を養って、音楽を始めとする
文化芸術を楽しもうではありませんか!

終演直後の興奮
 Donbas Modern Music Art 2013 (ウクライナ / ドネツク)
   のファイナルコンサートの最終曲目が終わった瞬間の
    熱狂的な喝采の中のステージ(指揮台上が筆者)