メキシコと日本の協働で誕生!〜邦楽器と打楽器の協創〜<SOUND SOUND Ⅳ> | 松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

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昨夜の記事の続きです。

   #####<SOUND SOUND> Ⅳ#####
  (2005年 セルバンティノ芸術祭委嘱作品)
         演奏時間:約11分

 初演:<Selvantino Festival 2005 / Tambuco Concert>
セルバンティノ芸術祭 タンブッコ打楽器コンサート
 2005年10月16日 / グアナフアト(メキシコ)市内の教会         
尺八=三橋貴風 二十絃箏=吉村七重 
 打楽器=タンブッコ・パーカッション・グループ

楽器編成がとても変わった組み合わせに思われるかもしれませんが、
正にこれこそがこの作品の誕生の経緯そのものなのです。
つまり「メキシコが世界に誇る打楽器アンサンブル=TAMBUCOと
日本が世界に誇る伝統楽器の巨匠のお二人(三橋氏と吉村氏)の
協演を、世界的な<セルバンテフィノ芸術祭>で実現する」
というプロジェクトだった訳です。
そこで「日本とメキシコの作曲家の新作を含むプログラムを」
ということにもなり、黒沼ユリ子さんのご助力や
日本大使館や国際交流基金の協力も得ながら、
この作品の誕生と世界初演の実現に至ったのでした。

打楽器は、普通に演奏しただけでも大きな音を発するので、
協演相手の邦楽器の音圧の小さな音は、
殆ど掻き消されてしまうことになりかねません。
そこを上手くバランスさせることが、
作曲上の最も困難な留意点になりました。
結果としてはかなりその点を克服して、
聴き応えも充分な作品が結実したと自負しています。

初演の会場は、ラテンの国らしいきらびやかな教会でした。
キリスト教会で、和装の邦楽器奏者と、
世界中の打楽器を駆使する打楽器アンサンブルの協演によって、
メキシコと日本の現代作品が演奏される・・・
国際文化交流の実現に参画できた幸せな作品です。

珍しい組み合わせでしかも大規模な楽器編成なので、
メキシコ以外の地での再演の機会に恵まれてこなかった作品ですが、
昨年の<TAMBUCO~国際交流基金賞受賞記念演奏会>で、
遂に日本初演を実現していただくことができました。

写真は邦楽器二重奏とTAMBUCOが協演する舞台風景です。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-TAMBUCOとの協演