2011年2月17日(金)に京都芸術センターで開催された
<宮本妥子パーカッション・リサイタル>で初演された作品です。
そして、マザーアースから楽譜が出版されています。
また、2015年の3月10日に上野信一氏によって
これまた素晴らしい演奏に恵まれました。

現代2015第4夜

フォノⅩ~打楽器独奏の為の狂詩曲<π>(2011)

この作品は、随分前に作曲した打楽器独奏作品=
<パルサー>を解体・再構成して作曲したものです。
この先作があまりに難曲かつ長大であるために、
委嘱者である上野信一氏によって折りに触れて内外で演奏されている以外には
滅多に演奏されないのです。
そこで、もう少し現実的に演奏可能な範疇の
難易度の作品を書きたいと考えていたのです。

そのような想いを胸中に抱えていたときに、折しも日本現代音楽協会の関西企画で
気鋭の打楽器奏者=宮本妥子さんをフィーチャーした京都での演奏会の開催が決定して、
私にも作品発表の場をいただけることになりました。
この新作を書く絶好のチャンスが到来したのです。

作品のタイトルは、私の独奏作品シリーズに加えようと考えて
<フォノ>の第10作ということになりました。

この作品は一応五線紙上の記譜されていますが、
時間の進行のマネージは奏者に一任されています。
曲の終盤の畳掛けるようなフィナーレを除いて、
何分音符といった定量的な記譜にはしていないのです。

曲の大部分を占める前半は、
脈動(パルス)が繰り返される中で、
完全な乱数である超絶数になっている円周率=πを活用した
乱数によって決定された打撃がひたすら繰り返されます。
しかも楽器は前後左右4組に配置され、
演奏者にはどの向きの楽器群でその場面を演奏すべきか
ということは全て楽譜に記載・指定されています。
膨大な(厳密な意味での反復ではない)繰り返しの中で、
次第に演奏者も聴衆も陶酔状態になり、
そのピークで楽想の位相が転換して、
一定の高速ビートに乗って熱狂的な後半部に突入して、
一気呵成に全曲を閉じます。

このような経緯から~打楽器独奏の為の狂詩曲<π>~
という副題が付されたタイトルになっています。

## PHONO Ⅹ
  - Rhapsody for Percussion solo <π> ##
   フォノ第10番~打楽器独奏の為の狂詩曲<π>
            (2011)   

 <宮本妥子パーカッションリサイタル~閾を越えて~>
           出品作品

演奏時間:約12分

初演:2012年2月 京都芸術センター・フリースペース
 <宮本妥子パーカッションリサイタル~閾を越えて~>
 (主催:日本現代音楽協会 共催:京都芸術センター)
               
演奏:宮本妥子

###########################

この宮本さんによる初演は、正に神懸かり的な名演でした。
今想い出しても鳥肌が立つような、凄い演奏でした。

YouTube / フォノⅩ percussion solo



今日の写真は星野洞そのものではなく、
星野洞の在る南大東島の青い海と蒼い空の絶景!
といきましょう。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-南大東島の青い海と空
20年前に南米のエクアドルを訪問した演奏旅行の珍道中記を披露しましょう。

エクアドルは、南米大陸の西北、赤道直下に位置します。
国名はスペイン語の赤道に由来します。
イグアナ等の独特の生態系で有名なガラパゴス諸島もエクアドルです。

日本からは流石に直行分は飛んでいませんから、
アメリカのハブ空港での乗り換えで向かうことが一般的です。
私の場合は、往路がダラス経由、帰りがヒューストン
経由であったと記憶しています。

往路のフライトから早くも珍道中が始まりました。
目的地の首都=キトの空港に夜に到着する便
だったのですが、誘導路の照明が停電になってしまい、
着陸不可能となり、人口最大の海沿いの都市=グアヤキルの空港に着いて、
その晩は航空会社が用意したホテルで一泊しました。
翌朝、再びキトに向かって飛び立ち、昼頃に到着できました。

空港では現地の日本大使館スタッフが迎えてくださり、
そこからはアテンド付きの行程となり、安心できる滞在になりました。
しかし、海抜2800メートル以上に在るキトは、考えてみれば空気が薄い訳で、
同行者の中に軽い高山病になる者が出る等、前途多難な旅路も予感されました。

実際、自由行動の時に、「鳥の糞がかかっていますよ」
等と近寄ってきてハンカチで拭いてくれる
親切な人を装ったスリに遭うというメンバーも出る等、
異国では気を張っていないといけないと、痛感しました。

一方では、昨日に紹介した作曲家=ディエゴ・ルズリアガ氏
のお兄さまが運営する大規模なバラ農園を訪問する等、
楽しい交流も経験することができました。

広大なビニールハウスが延々と続くバラ農園の規模には、
圧倒される思いがしました。
丁度、バレンタインday向けのアメリカへの出荷の
最盛期であったため、梱包&発送の拠点となる作業場は
活気に溢れていました。

そして、キト市内のマーケットでふと目に留まって
購入したレインスティックは、今や私のお気に入りで、
音楽づくりワークショップ等で活躍しています。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-レインスティック

さて、肝心の演奏会については、
明日の記事で想い出を披露しましょう。

 

日本現代音楽協会が皆様にお贈りしているYouTube番組

<GEN ON AIR>(現音エアー)は、

お陰様で既に90回を超えるアップに到達しています。
総再生アクセス数は20万回を遥かに超えてきました。
皆様のご愛顧、誠にありがとうございます。


コロナ禍の中で暫く新番組の制作が止まっていたのですが、

2020年暮れから月に1本のペースでアップを再開しています。

ここでは、2022年2月末にアップされた第52回を紹介します。

 

クロストークのメンバーは、
私=松尾(現・広報室長)の進行役、
中川俊郎氏(前・副会長)は従来通りで、
山内雅弘氏(現・NEW COMPOSER 編集室長)に
第35回から加わっていただき、
計3名がT形のテーブルを囲む鼎談なので、
「現音T談」とも称しています。

 

第52回のテーマは「現代音楽はいつ、誰が始めたのか」です。

現代音楽はどのあたりから、誰が創始者と考えられるのか!・・・

ロマン派最後の作曲家は誰なのか!・・・

一概に論断することが難しいテーマを、3人のクロストークで掘り下げていきます。

どうぞじっくりご視聴ください。

 

現代音楽はいつ、誰が始めたのか - GEN ON AIR#52

 

 

 

R・シュトラウスの交響詩及び標題交響曲を探訪を
今日から再掲載していきましょう。

最初は、1888年に完成された交響詩『ドン・ファン』です。
私の想い出としては、1994年の東京フィルハーモニー交響楽団
のヨーロッパ演奏旅行に同行した際に、
大野和士氏の指揮による演奏でこの作品を何度も聴いたことが、
最も強く脳裏に刻まれています。

もう絶版になっているかもしれませんが、下記のCDに、
その時の演奏(ライヴ録音)を聴くことができます。

## '94年 東京フィル ヨーロッパ演奏旅行ライヴー vol.1 ##
       (ミュンヘン&ロンドン)
  ヴェルディ/歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲
  ファリャ/舞踊組曲「三角帽子」第2部
  松尾祐孝/フォノスフェール第1番~尺八と管弦楽の為に~
  ラヴェル/「ダフニスとクロエ」第2組曲
   指揮=大野和士
   管弦楽=東京フィルハーモニー交響楽団
   尺八=三橋貴風
  ナミ・レコード / LIVE NOTES / WWCC-7262

東京フィル欧州楽旅1994CD1

## '94年 東京フィル ヨーロッパ演奏旅行ライヴー vol.2 ##
          (カーディフ)
  R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」
  R.コルサコフ/交響組曲「シェヘラザード」
   指揮=大野和士
   管弦楽=東京フィルハーモニー交響楽団
   ヴァイオリン独奏=荒井英治
  ナミ・レコード / LIVE NOTES / WWCC-7263

東京フィル欧州楽旅1994CD2


この作品は、作曲家自身の指揮による
ヴァイマールの宮廷オーケストラの演奏によって
1889年に初演されています。
以後、世界のオーケストラのレパートリーにすっかり定着して
今でも多くの音楽ファンに愛好されている名曲となっています。
演奏時間17~18分という手頃なサイズも丁度良いのでしょうか。

音楽は、冒頭のパッセージからいきなりヴォルテージを上げて、
興奮の坩堝へと聴き手を誘います。
様々な主題が次々と現れるという観点からは
ロンド形式の性格を持ちますが、
全体の構成を分析すると、概ねソナタ形式を
骨格としていることが判ってきます。
再現部の相当する部分から終結部にかけて、
壮大なクライマックスが創出されますが、
やがて壮絶な炉夫カタストロフとなって崩れ落ち静止し、
ドン・ファンの悲劇的で突然の死を暗示されます。

R.シュトラウスは、交響曲と多楽章ソナタの歴史の延長上に
身を置きながらも、その構成を活用しつつ、
標題からのインスピレーションを単一楽章に凝縮して
交響詩を作曲するという道を選択したということでしょう。
この作品の後、次第に規模を拡大させながら、
交響詩の傑作を多数発表していきます。

YouTube / テンシュテット指揮:R.シュトラウス:
      交響詩「ドンファン」(1988年ライヴ)

音楽家・作曲家への道のり第一歩は、
まず、音楽通・音楽愛好家になることです。
好きで好きでたまらない音楽を聴き抜いて、調べ抜いて、
楽しみ尽くす心をなくして、プロにはなれません。

私は、折りに触れて、現代音楽の作曲家の仲間や知人と、
一献ご一緒することがあります。
時には、古今東西の作曲家の書いた「交響曲第#番」の
中で、最高傑作はどれだろうか・・・といった話題で、
何時間も話が尽きないこともあります。

何だかマニアックだなあと思われるかもしれまえんが、
考えてみれば、車の話題、スポーツの話題、歴史の話題、
建築の話題、鉄道の話題、等々、
好事家が集まっての談義がそれぞれにマニアックな訳です。

では、あらためて皆さんにも話題を提起しましょう!
「貴方の、交響曲第10番以上の番号(二桁番号)の
ベスト・ワンは誰の作品ですか?」
マニアックな答えがある方は、
是非メッセージをお寄せください。

クラシック音楽界には、ベートーヴェン以来の
「交響曲を9曲以上書けない」
というジンクスがありました。

ハイドンとモーツァルトは、フランス革命以前の世代で、
同時代の様式の中である程度早いペースで曲を書く
(多くは雇い主のためにせっせと作曲をする)
謂わば職人の時代でしたが、
ベートーヴェン以降は同革命後の世代となり、
自分が納得するまで遂行を重ねて作品を世に問うという
芸術家の時代に移行しました。
ですから、バイドンの交響曲は104番「ロンドン」まで、
夭折したモーツァルトでも番号付交響曲だけでも
第41番「ジュピター」まで書いています。
ところが、ベートーヴェンは有名な第九、
つまり第9番で最後です。

その後のロマン派の作曲家も、シューベルトが
第9番「ザ・グレイト」(現在の研究では第8番)まで、
メンデルスゾーンが第5番「宗教改革」まで、
シューマンが第4番まで、ブラームスも第4番まで、
ドヴォルザーク(ドヴォジャーク)は第9番「新世界」
まで、チャイコフスキーは第6番「悲愴」まで、
ブルックナーが未完ながら第9番まで・・・
となっていて、9番の壁は実に厚いのでした。

そのジンクスを痛切に意識していたマーラーは、
第8番を発表した後、
番号無しの歌曲的交響曲「大地の歌」を書いて、
自分はもう9曲書いたと暗示をかけた上で、
第9番を書き上げて、
更に第10番の作曲に着手しましたが、
それを完成させることができずに
亡くなってしまいました。
ジンクスを意識し過ぎたが故に
第9番止りになってしまったのです。

20世紀に入っても、第9番の壁な厚いようでした。
イギリスのヴォーン・ウィリアムズも
第9番で最後でした。
エルガーな第2番までです。
北欧にシンフォニストが多く誕生しましたが、
シベリウスが第7番まで、
ニールセンが第6番までです。
ロシアの作曲家は、ラフマニノフが第3番まで、
プロコフィエフが第7番「青春」までです。

19世紀終盤から20世紀前半には、フランスにも
交響曲を書く作曲家が登場しましたが、
私の知る限りではオネゲルの第5番が最高数です。

このような具合ですから、第10番以上、
つまり二ケタ番号の交響曲は極めて少ないのです。
ハイドンとモーツァルトには数多く存在しますが、
ベートーヴェン以降の交響曲と比較して論じるのは
少々的外れな感じがしますので、
ここでは除外しておきましょう。

さて、ではロマン派から近現代の二ケタ番号交響曲には
いったいどのような作品はあるでしょうか。

###マーラー/交響曲第10番###
全5楽章構成を計画していたと思われる作品で、
第1楽章をほぼ完成させた段階で、
残りの4楽章についてはスケッチやメモが残されました。
第1楽章は単独でも演奏されるが、
緩徐楽章的な楽想ながら
マーラー流ソナタ形式で書かれた音楽で、
厭世的なロマンの放出が深く、単一楽章交響詩のような
独特の存在感がある名曲と言えるでしょう。
かなり有名になったクック版をはじめ、
遺稿(スケッチやメモ)を基に後世の作曲家や学者が
補作した全曲版も誕生していますが、
ここでは論じないことにしましょう。

20世紀に入っても、第9番の壁は依然厚かったようです。
イギリスのヴォーン・ウィリアムズも第9番で最後でした。
エルガーは第2番までです。
北欧にもシンフォニストが多く誕生しましたが、
シベリウスが第7番まで、ニールセンが第6番までです。
ロシアの作曲家は、ラフマニノフが第3番まで、
プロコフィエフが第7番「青春」までです。

## ショスタコーヴィチ/交響曲第10~15番 概説 ##

ソ連の中にあって社会主義政権下で強烈な意志をもって
作曲活動を続けたショスタコーヴィッチは、
20世紀のベートーヴェンとさえ称されても
不思議ではないほどの存在感に溢れた交響曲を、
何と15番まで完成させました。
第10番(1953年)=オーソドックスな4楽章構成
第11番「1905年」(1957年)
  =血の日曜日事件(1905年)を題材にした
   表題交響曲
第12番「1917年」(1961年)
  =レーニンの十月革命(1907年)を題材にした
   表題交響曲
第13番「バビ・ヤール」(1962年)
  =ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺を題材にした
   問題作。ソ連当局から様々な改変を要求されても
   尚、果敢に演奏されたという作品。
第14番「死者の歌」(1969年)
  =全11楽章の声楽付交響曲。
   マーラーの「大地の歌」との近似生が有る。
第15番(1971年)
  =オーソドックスな4楽章構成の器楽交響曲
   に回帰している。最後の交響曲となった。

#########################

特に、第11番から第14番のような
具体性が高く主張の強い作品を次々と世に送り出した
勇気と精神の原動力は何でしょうか。
凄みを感じさせてくれるラインアップです。
私の想い出としては、何とアマチュアの
早稲田大学オーケストラが果敢に日本初演をした
第13番「バビ・ヤール」を聴いたことが挙げられます。

現代音楽の時代にまで視野を広げると、
交響曲を多作する作曲家が散見されます。
その代表的な存在が、
ヘンツェ(1926~2012)でしょう。
オペラ作曲家としても有名です。
第10番を2000年に発表しています。

さてさて、この論議の中から二ケタ番号交響曲の
私なりのベスト・ワンを選ぶという作業は、
なかなか難しい・・・
ショスタコーヴィチの第10番かな~、
というところですね。

YouTube / ショスタコーヴィチ交響曲第10番
      コンドラシン / モスクワフィル


この作品は、上野の森ブラス(金管五重奏団)の
コンサート・マスターとしての活躍から、
現代音楽界での縦横無尽の活躍まで多彩な活動を精力的に展開されている
トランペット奏者=曽我部清典氏との交流の中から誕生した協創作品です。

曽我部さんにはそれまでにも何曲もの室内楽作品や室内オーケストラ作品の初演等で
お世話になってきていたのですが、トランペット独奏作品はまだ氏の為に
書いてはいなかったので、この作品で遂にそれが実現したという訳です。

日本のみならず、韓国や香港等、世界各地で演奏会やワークショップを
行なっておられる曽我部さんからのリクエストに応える形で、
背景電子音楽を伴うヴァージョン=
<RESONANT SOLITUDE Ⅱ for Trumpet
with Back-ground Electronic Sound>
と同時進行で作曲しました。

その他、二重奏作品シリーズの一環として誕生した
<DISTRACTION Ⅳ for Trumpet and Piano>
も含めて、曽我部さんには、折りに触れて、
これらの作品を各地で演奏していただいています。

##### PHONO Ⅸ for Trumpet solo #####
    フォノ第9番~トランペット独奏の為に
          (2003)   
     曽我部清典氏との共同制作作品

演奏時間:約9分

初演:2003年11月 韓国・ソウル
Kookmin university, college of music
<PAN MUSIC FESTIVAL 2003>
   Brass Extreme Tokyo / Workshop           
演奏:トランペット=曽我部清典

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このブログの右側BOOKMARKから曽我部清典さんの
HPにジャンプできますので、一度訪ねてみてください。
素晴らしい情報の宝庫です。
このような演奏家に居ていただけることに、
心から感謝したいと思います。

<PHONO>シリーズは、2023年11月現在、
この第16作まで発表しています。
今までのリストに無い楽器の為に今後も書き続けて、
主要楽器を網羅できればと考えています。

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この私のPHONOシリーズは未出版のものが多いので、
楽譜をお求めの方は、直接ご連絡をいただくか・・・
「マザーアース株式会社」(Tel:03-3455-6881)
を通してお問い合わせください。
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この記事シリーズの写真はほぼ一貫して
南大東島の星野洞の鍾乳石の不思議、
自然の造形の驚異をご紹介してきました。
これで一先ず見納めといたしましょう。
ブルーのに照らされた幻想的なコーナーのカットです。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-ブルーにライトアップ~星野洞
私は、20年前に南米のエクアドルを訪問するという
貴重な機会を得ました。

1992年にポーランドで開催された
【ISCM世界音楽の日々'92ワルシャワ大会】に、
拙作=<飛来Ⅳ~ピアノと室内楽の為の協奏曲>が
国際審査入選して、ISCM日本支部=日本現代音楽協会の
会議代表も兼ねて参加したのですが、
そこで、エクアドル出身の気鋭の作曲家=
ディエゴ・ルズリアガ氏との運命的な出会いがありました。

その後、氏の作品をいくつか日本初演するなど、私ができることを実現した後、
日本音楽集団から作品を委嘱されたり、
東京フィルで私がアドヴァイザーとして関わった
【東京フィルハーモニー交響楽団・アジア環太平洋作曲家シリーズ】
Vol.2での篠笛とオーケストラの協奏曲作品の委嘱初演、
Vol.4(最終回)における<新世紀への讃歌>の第4曲の委嘱初演という
大プロジェクトにも繋がっていきました。

そして、日本音楽集団の南米演奏旅行の際には、
エクアドルにも立ち寄る日程となる等、国際交流の輪が広がっていきました。

そして、今度は日本大使館とルズリアガ氏の肝入りで、
日本の音楽家がエクアドルを訪ねて、現地のユースオーケストラと協働するという
教育的な意味でも意義が高い国際交流が2006年に実現した訳です。

田村拓男=指揮、西川浩平=笛、ピアノ=奈良英子、
松尾祐孝=作曲・指揮、の4名の一行となって、
エクアドルの首都=キトを訪問したのでした。

西川浩平CD

そういったご縁から誕生したCDもあります。
詳しくは明日以降の記事で紹介していきます。

 

日本現代音楽協会が皆様にお贈りしているYouTube番組

<GEN ON AIR>(現音エアー)は、

お陰様で既に90回を超えるアップに到達しています。
総再生アクセス数は20万回を遥かに超えてきました。
皆様のご愛顧、誠にありがとうございます。


コロナ禍の中で暫く新番組の制作が止まっていたのですが、

2020年暮れから月に1本のペースでアップを再開しています。

ここでは、2022年1月下旬にアップされた第50回を紹介します。

 

クロストークのメンバーは、
私=松尾(現・広報室長)の進行役、
中川俊郎氏(前・副会長)は従来通りで、
山内雅弘氏(現・NEW COMPOSER 編集室長)に
第35回から加わっていただき、
計3名がT形のテーブルを囲む鼎談なので、
「現音T談」とも称しています。

 

第51回のテーマは「クセナキス 音群の背景を読む」です。

音楽家になるには絶対音感が必要なのかどうかという視聴者の質問に対して。

3人のクロストークが展開します。

戦後の現代音楽の理論急進の中でも一際異彩を放つ活躍を見せた、

ギリシャ出身の鬼才=クセナキスの話題がどのように展開するか、

そうぞじっくりご視聴ください。

 

クセナキス 音群の背景を読む - GEN ON AIR#51

 

 

2014年は、ドイツ後期ロマン派を代表する作曲家、
リヒャルト・シュトラウスの生誕150年にあたりました。
(早いもので一昨年は生誕160周年でした。)
それを記念したプログラムによる演奏会やイベントが、
世界各地で行われましたが、2014年4月のNHK交響楽団の
第1780回定期演奏会は、一際ユニークなプログラムが
注目された公演でした。

####<NHK交響楽団第1780回定期演奏会>####
 指揮=ネーメ・ヤルヴィ 管弦楽=NHK交響楽団
 オルガン=小林英之 コンサートマスター=篠原史紀
     2014年4月23日(水) 24日(木)
 R.シュトラウス/祝典前奏曲 作品61
 R.シュトラウス/紀元2600年祝典曲 作品84
 R.シュトラウス/バレエ音楽「ヨゼフの伝説」 作品63

N響2014年4月フィルハーモニー

<祝典前奏曲 作品61>は、
ウイーンのコンツェルトハウスの杮落としのための
委嘱作品で、1913年に初演されました。
オルガンとオーケストラのための作品で、
祝祭の雰囲気に溢れています。
同ホールのオルガンが通常のホールのオルガンよりも
遥かに大きなものだったために、初演の演奏のバランスが
散々なものになってしまい、
初演に立ち会えなかった作曲者が
後にその話を聞いて激怒したそうです。
通常の規模のオルガンを想定して
作曲した作曲家の意図を汲んで、
オルガンのレジストレーションを調整する必要が、
現場の関係者に有ったということでしょう。

<紀元2600年祝典曲 作品84>は、
1940年(昭和15年)に皇紀2600年を祝う作品として、
日本政府が海外著名作曲家に
委嘱した作品の一つとして有名な作品ですが、
実は滅多に聴く機会の無い作品でもあります。
序奏と結尾の打楽器にアジア的な雰囲気を込めつつも、
アルプス交響曲のミニチュア版のような構成を持つ音楽で、
初めて聴いた私は随分楽しく聴くことができました。

<バレエ音楽「ヨゼフの伝説」 作品63>も、
演奏機会がそう多い曲ではありません。
ロシア・バレエ団の委嘱作品として誕生して、
作曲者自身の指揮による上演で1914年に初演されています。
つまり、あのストラヴィンスキーの
<春の祭典>の初演の翌年、
第一次世界大戦勃発の年にあたります。
バレエ無しに1時間弱を聴き通すには
やや冗長な面も否めませんでしたが、
終始一貫して鳴り響くR.シュトラウスのサウンドを
十分に堪能することができました。

これらの3曲、存外に演奏が難しかったらしく、
後日にお会いしたN響のメンバー数名から
苦労話を伺いました。
大作曲家の有名な代表作の影に隠れた佳品を聴く機会も、
実に楽しいものです。

YouTube / R.シュトラウス:皇紀2600年奉祝音楽(日本初演)
作曲:リヒャルト・シュトラウス
指揮:フェルマー
演奏:紀元二千六百年奉祝交響楽団

チーム百万石の2026年度公演のお知らせです。

毎年10月頃に開催してきた"百万石シリーズ"ですが、

今年は時期を変えて5月16日に開催いたします。

気鋭のコントラバス奏者、山本昌史氏を迎えての公演、

《コントラバス百万石》を開催いたします。

どうぞご期待ください。

 

私=松尾祐孝は、コントラバスと三味線の二重奏作品、

《コントラストリングス第1番〜コントラバスと三味線の為の四章》(1999)を改訂した新ヴァージョン、

《コントラストリングス第1番-b〜コントラバスと三味線の為の五章》(2026)を出品いたします。

 

 

 

 

日時:2026年 5月16日(土)15時開演
会場:KMアートホール(京王新線幡ヶ谷駅下車徒歩8分、東京都渋谷区)

演奏:山本昌史(コントラバス) Masashi YAMAMOTO, Contrabass (Double bass)
   染谷美里(三味線) Misato SOMEYA, Shamisen *松尾作品

 

オーケストラやジャズバンドで音響を下支えするコントラバスは、

実は独奏楽器としても無限の魅力を秘めている。

佐治敬三賞を受賞するなど活躍ぶりが目覚ましい山本昌史を迎え、

チーム百万石のメンバー作曲家5人による渾身のソロ作品、デュオ作品で、

コントラバスの新しい魅力を発見する。
気鋭の奏者による清新なプログラム。ご期待ください。

 

チケット:https://cb100man.peatix.com

 

演奏曲目(予定、曲順未定):
 

小川 類 Rui OGAWA
Cirque intérieur (シルク・アンテリウール)
for Contrabass & Electronics(2026)

 

中川 俊郎 Toshio NAKAGAWA
『アンチ・コンピュートピアライズド・ファンタジー』
コントラバス独奏のための (2026)
Anti-CompUtopialized-Fantasy
for Contrabass Solo

 

橋本 信 Shin HASHIMOTO
A little emotion(ちょっとした情緒)(2026)

 

松尾 祐孝 Masataka MATSUO
コントラストリングス第1番-b〜三絃とコントラバスの為の五章(1999/2026 改訂初演)*
CONTRASTRINGS no.1-b – Five Movements for Shamisen and Contrabass

                          (1999/2026 Revised, Premiere)

 

森田泰之進 Yasnoshin MORITA
速驚曲第3番(2023/2026 一部改訂初演)
Impromptu III

 

ジェイコブ・ドラックマン Jacob DRUCKMAN (1928-1996)
ヴァレンタイン
Valentine (1969)

 

演奏会、チケットのお問い合わせ:team100man@gmail.com

主催:チーム百万石
共催:NPO法人日本現代音楽協会 こんせ~る・しぇ~ぬ
後援:一般社団法人日本作曲家協議会

 

 

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