先日借りてきた18枚のDVDの中に
「生まれる。」という作品があったことは
blogで前述した。
この作品は、
高年齢出産をテーマに、
その当事者家族の様々な人間模様を
家族ひとりひとりの視点から捉えた
ヒューマンドラマだ。
堀北真希サン演じる「林田愛美」の母、
「林田愛子」(田中美佐子)が、
51歳で妊娠、出産するまでの物語であるが、
キーパーソンとして、
愛美の弟・「林田浩二」(中島健人)の存在がある。
彼は言う。
「ガキの頃白血病になってさ、
誰かの骨髄を移植しないと死んじゃう状態で…
でも、全然合うドナーがいなくて、
兄弟とも合わなくて、骨髄バンクにもなくて。
そしたら…おふくろと合ったんだ。
おふくろと合うことは奇跡に近いらしいんだけど。」
(作品中抜粋)
…そうなんだ。
身内でも、骨髄が適合することは
奇跡に近いんだ。
そう思いながらその作品を観ていた。
やがて浩二は白血病が再発し、
再び骨髄移植を待つが、
なかなかドナーは現れない。
が、母・愛子と胎児を繋ぐ臍帯から
臍帯血を移植すれば、
助かる見込みはあるとわかった。
そして、
移植に必要な臍帯血が確保できるまで
愛子と浩二の戦いが始まった。
ここまで観て、
単に「堀北サン主演だから借りてきた作品」の域を超えて、
命の尊さ、人間としての存在意義、
そして新しい命の誕生の素晴らしさを、
その作品から得た気がする。
そして今日、
その現実が私に突きつけられた。
かねてより登録していた
「骨髄移植推進財団」(骨髄バンク)から、
「貴方様と骨髄バンクの登録患者さんのHLA型(白血球の型)が一致し、
ドナー候補のおひとりに選ばれました。」
の案内が届いた。
実は、今回の通知は2度目である。
前回は、最終同意の直前で
「患者様のご都合により、今回の移植は行われません」
の案内が届いた。
私より良い条件の提供者が現れたのか、
あるいは…。
骨髄提供前でも後でも、
その患者さんのその後は知らされないのがルール。
患者さん側も、
誰がドナーなのか知らされないのがルール。
お互いがお互いを知らないまま、
骨髄を提供し、移植する。
私は今日、
人ひとりの命を預かった気分だ。
どんな人であれ、
命の尊さは比べられない等しさ。
突然の通知に戸惑いはあるが、
悠長に悩んでいる時間もない。
ひとつの見知らぬ尊い命の未来のためにも、
決断は早くせねば。
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