隙間です

ときどき

いや

小さい時から

僕の目の前で

動き出す

幻影なのか

それとも 今の 気持なのか

もう だれも とめることはできない

隙間より

心の隙間

              君の前

手のひらを空高く 鋭い視線の太陽に 小さい手を大きく広げてみた

指先が10までの人生ならば 今 僕はどこの場所にいるのだろう    

人さし指ですか 中指ですかと 考えながら 眩しい光を指で目を隠したね

寒く かじかんだ手 頬を軽く触った手 嬉しく 明るく 二人でつないだ手

あぁ どんな苦しいことがあっても あぁ 泣きたいときがあっても

君の前では一生 笑っているから 僕は  ずっと  忘れないから



小鳥たちが天高く 冷たい群青の空を 羽根をのばし未来を飛んでいた

僕の腕が鷹のような羽根ならば 今 僕はどこの場所に飛んで行くのだろう

遠くの山ですか 寒い雪ある山頂ですかと 笑いながら 冬の風を感じていたね

大群となった鳥 孤独になった鳥  鳴き声を聞きながら 巣に戻る鳥たち

あぁ どんな挫折ががあっても  あぁ 悲しいときがあっても

君の前では一生 素直でいるから 僕は ずっと 忘れないから

                    詩:隙間

隙間です

このままで

僕は ずっと いようと想う

それは 君とのためだから

隙間より

心の隙間

                 ループ

どうしても やりきれないことがあった どうしても 自分という己を確かめたかった

波打ち際を歩きながら 自分の陰を追いかけた 自分を追い求めて

無理に人生の落としてしまった 心を拾い集めて 砂浜を途方もなく歩いていた

犬を連れ 散歩をする老人 寄り添うように海を見ている男女 そして 吹き抜ける風

果てしなく続く波 頭の中を人の憎しみだけが葛藤する このままでいいのだろうかと

雲が自分から逃げるように流れ 波がしぶきとしぶきがぶつかり合い 時間が過ぎていく

脈打つ鼓動が波とループする 目に映る 落ちかけた太陽がとても優しく思えた

ずっと 海を見てた ずっと 遠くの彼方を なぜか また 海を見てた





このまま 静かに人間の灯を消したかった 波に流れるまま 君の所に行きたかった

目の前の海を見ながら 見えない君を探してた 見えないうしろ姿を

過去に打ちのめされても 孤独は変わりはしなかった スーツのまま 腰まで海に入っていた

冷たい海 遠くに見える小さな貨物船 海に光り輝く太陽 そして 揺れる波 

終われない人生 思えば思うほど 悲しさが涙になる このままでいいのだろうかと

海に見える君の陽炎が消え 激しい波が自分の胸に突き刺さり 新しい波が現われる

脈打つ鼓動が波とループする 君の場所へはたどり着けない 臆病な自分がとても情けなく思えた

ずっと 君を探していた ずっと なぜか 遠くの過去を ずっと また 君を探してた


詩:隙間

隙間です

幸せって なんなのか

まっとうに 生きることも

もう なにもかも 疲れたのです

聞こえていますか

僕の声

届いていますか

隙間より

心の隙間

               声

僕の鼓動が聞こえますか       貴方の心が深く感じられるのなら

僕はどうなってもいいのです     貴方の声が聞こえるだけでいい

雪解けの太陽の下で          僕は山の向こうをずっと眺めています

太陽よ貴方の力をわけてください   神様よ いるのならば 見ていてください

やまびこのように心に響く       微かな 声を探しています

貴方のそばに一生いたいから     僕が眼を閉じるまで 君を見ていたいのです



僕の愛情が届いていますか     君のやさしい言葉が僕の命ならば

僕はどうなってもいいのです     君の事を抱きしめるだけでいい

国道の路肩に座り           僕は生きている実感を肌で感じています

太陽よ貴方の光をわけてください  神様よ いるのならば 見ていてください

やまびこのように心に響く      微かな 声を探しています


ほんの少しだけの人生なのだから  僕が死ぬまで 君を忘れたくないのです


                       詩:隙間