まとめるにはちょっと
骨が折れるので箇条書きに
★エントロピーは増大する
これは避けようがない大前提
物理原則
念頭におかない限り
話が進みません
例えば大きな水槽があり
透明な水が満ちているとする
水槽の上左片隅に
スポイトで一滴赤インクを
たらしてみる
時間経過とともにインクは
水槽全体に広がって
水槽全体は薄いピンク色と
なるだろう
簡単に言えばこれが
エントロピー増大の法則だ
煩雑さが増すとも言う
放っておけば物事は乱雑になり
秩序ある方向へは向かわない
元の左上片隅が赤い状態には
絶対に戻らないし
そうしようとしたら
膨大なエネルギーを
浪費することとなる。
簡単な思考実験
簡略化するため
赤インク(粒子)の進む方向を
上下左右のみとする。
下に進んだものが次に全て上
右に進んだものが同様に左
に戻った場合は
常に初期の左上に固まった状態を
維持出来るわけだが
そんな事はあり得ない
確率的にはゼロではないが
ゼロコンマ無限大の話で
絵空事なのが直感的に理解出来るだろう
実際は赤インクは水槽全体に広がる
★例えを変えてみる
四畳一間の部屋に一人暮らした場合
人には個性があって
片付けが得意な人(好きな人)
片付けが苦手な人(嫌いな人)
あるいは片付けそのものが出来ない人
が存在しますよね。
各々によって部屋の散らかり方は
異なります。
得意な人はそれなりにエネルギーを費やし
初期に近い状態を維持しますが
苦手な人、出来ない人の部屋は
散らかり放題です。
これもエントロピー増大です。
しかし得意な人の部屋は
エネルギーを費やして
エントロピーの増大
部屋の散らかりを抑えていますし
またそうしたところで
ミクロの目で見れば
初期状態よりは散らかっているのです。
★一人ではなく複数人存在する場合
部屋数も四畳間ではなくもっと多い
多くの現実はこれでしょう
こうなると部屋の散らかり
エントロピーの増大を抑える
エネルギーは大きくなります。
更にそれだけではありません。
自然条件、例えば古畑任三郎の
加藤治子の屋敷のように
海辺に近く潮風が吹いていれば
錆やカビの対処に追われますし
ますます一筋縄ではいかなくなります。
★ここ4年W浦さんが推し進めた
カンセンタイサクなるものは
いわば四畳間というごくごく狭い空間で
更に潮風などの自然要素は排除し
更に更に存在するのが片付けが得意な人
だけというシミュレーションに過ぎず
現実との乖離が大きすぎたのです。
エントロピーを増大させる主因は
線形ではなく複雑系です。
人ひとりを制御すれば片付くような
単純なお話ではありません。
それぞれ個性を持った複数の人、
更には自然の摂理
様々な要素が絡みます
★冒頭に戻ると
左上片隅に垂らした赤インクを
そのまま維持し続けるが如き
ムリゲーだったわけです。
確率論から言えば
説明したとおりゼロではありませんが
天文学的確率でほぼゼロと見做さねば
ならないものなのです。
そのために膨大なエネルギーを浪費
し続けました。
これじゃからだに
いいわきゃないよ
千差万別な
人の個性を無視したタイサクに
弊害がないわけはありません。
しかし、弊害なぞ存在しないと
いまだに言い張っているのが
彼らセンモンカです。
科学者であるはずにも拘わらず
大前提の逆らえない物理原則さえ
理解していません。
複雑な要因で増大する
エントロピーをちいさくする。
限られた空間では
負担は小さくなりますが
社会のような広すぎる空間で
ムリヤリ押さえつけるには
却ってムダなエネルギーを浪費しますし
そのために起こる『ひずみ』
「弊害」や「犠牲」は無視できません。
例えば当初の見込み通り『強毒』で
ある場合は仕方がないでしょう。
『強毒』というのは短期で
被害が甚大になる一方で
その性質上「短期」で
事態が収束しうるからです。
この場合は短期の被害を
最小化するのが目的ですから
規制はやむを得ません。
しかし今回のように最初の数ヶ月で
「弱毒」であることが
分かったにも拘わらず
同じテンションで4年も続けたら
「弊害」の方が大きくなるのは自明です。
これは常に意識せねばならぬ
大原則であるはずですが
科学者であるはずの彼らは
こうした哲学がありません。
私は当初から
「タイサク」そのものが
カガクテキにオカシイと
主張していますが
精一杯譲歩して科学的正当性を
認めるとしたところで
この認識がスッポリ欠けているのは
大問題だと指摘しておきます。
そのために、未だに泣きを見ている人が
沢山存在しているのです。
つづく……