2019年8月6日記

 

核先制攻撃症候群

R.C.オルドリッジ著 岩波新書

今は絶版になったようだが

1978年に発刊された書。

大昔に読んだ本で心苦しいが

視野が広まったような

気にさせられた一冊

 

解説より

「アメリカ最大の兵器会社ロッキード社に十六年間在職し,ミサイル設計主任であった著者は,アメリカの核政策が報復から第一撃先制攻撃に転換したことを知り,辞職した.この本は,その経緯を語るとともに,米ソ対抗の中で展開されている核戦略の恐るべき症候群を平易に解説し,この全人類的危機について,警告を発している。」

 

 どんな理屈を唱えたところで、結局は防御や抑止ではなく、先制攻撃を意図したもの、兵器の性能が上がれば上がるほど、その傾向がより強まることがよく分かる書。

 

 護憲論者はお花畑と揶揄されるが、現実を直視しないという一点においては、勇ましい国防論者にも、そのまま当てはまる。

つまりあくまで抑止で兵器を使わないというのが理想論、現実論はそれはあくまで建前で、核保有している以上いつか必ず使われるという視点。見事な逆転が起きる。

 加えて核の場合そのときだけではなく、延々と災禍が続くのも他のものとは性格が根本的に異なり見過ごせない。

 

『われわれの最大の希望は、私の見るところ、真実を知った大衆が普遍的な正義に目ざめ、それを実現させようとふるい立つことにかかっている。』~R.C.オルドリッジ

 

 これも不毛で感情的な議論に陥りやすい。

結局は個々の『覚悟』の問題。

戦うにも覚悟がいるが、

不戦、理念を守るにはそれ以上の覚悟が必要。

 

 確かに勇ましい人たちが仰るとおり、

理想論だけでは国は守れないかも知れない。

日本国憲法第九条や、

核兵器を持たないのは

無謀かも知れない。

現状では少数派

同調圧力もあり苦しいかも知れない。

しかし理念は素晴らしい。

唯一の被爆国である日本は、

覚悟を以て理念を貫き通して欲しい。

でなければ人類は

いつまで経っても進歩しない。

国際社会の常識が正しいとは限らない。

 

 勿論『そんな危ないの絶対イヤや』

という意見があっても良い。

覚悟なき場合は寧ろそっちが自然だろうし

それが多数派だというなら仕方がない。

されど、せっかくだから

最後まで異を唱え続けたい。

 

2022年3月追記 奴隷の平和

奴隷の平和という言葉がある。

ウクライナの方々がロシアに屈服せずに

徹底抗戦しているのも、例えば

かつてソ連による理不尽な

ホロドモール左差しを経験しているからだろう。

屈服することでそれを遙かに上回る

抗戦以上の惨禍を招く恐れがある事を

身を以て知ってらっしゃるのだ。

 

それぞれ国ごとに歴史や

アイデンティティーがあり

それを踏まえず安易に他国民が

あれこれ言うべきではない。

 

ところで日本人におけるそれって

一体何になるのだろうか。

日本は唯一の被爆国である。

国際ジョーシキがどうであろうと

核には徹底的に反対する

って事だとも思っていたのだが……

核に徹底反対する

という確固たる信念があった場合

国際ジョーシキに屈服して

核保有に進むのも奴隷の平和と

全く同じような気がする。

 

されどこの考えは

コンセンサスは得られにくい

そんな意思など端からない、

覚悟なんて冗談じゃないよと

なりつつあるようだ。

 

大きな諍い、惨劇は仮想敵を誇大妄想し

冷静さを失った結果引き起こされる

側面もあることは決して忘れてはならぬ。

 

 

2023年2月1日 記

空と君とのあいだには

今日も冷たい雨が降る

君が笑ってくれるなら

僕は悪にでもなる

 

50×50 ドット絵

 

女性は32×32だと難しい

細い線を使わないと。

男性は大雑把な表現でも

何とかなる。

二郎さんが難しかったのは

おそらく顔のパーツが小さかったら。

 

思いっきりデフォルメして

線だらけになった

いかりや長介さんみたいなのが

お気に入りw

あえて言えば

清水アキラの春日八郎の

モノマネみたいな感じか。

 

 

隔靴掻痒で

閣下早漏はいかんよ。