age
低確率のもたらす
誤謬について
この1年間のバカ騒ぎは
全てこれに集約されるのです。
その壱
奇しくもコロナパニック直前
2020年1月に書いた記事です。
『国民の罹患率が0.1%の難病がある。
この病気について精度99%の
検査法が開発された。
早速 Aさんは検査を受けたところ
陽性反応が出てしまい、
「俺は99%の確率で○○(難病名)
なのか」と
絶望的な気持ちになった。
Aさんのこの判断は正しいか。』
結論から言うと、Aさんは錯覚させられています。
この場合のAさんが難病にかかっている確率は
99%ではなく、9%に過ぎません。
計算式を使わずに、出来るだけ分かりやすく
この矛盾を解いてみようと思います。
医学の知識がない全くの素人が、
ランダムに1000人を集め、すべての人に
「あなたは、陰性でした。ご安心ください!」と
デタラメの診断を下したとします。
この場合の精度は何%でしょうか?
罹患率0.1%ですから確率的には
1000人のうち陽性は1人です。
つまり陽性の1人に陰性の
誤診を下したわけですから、
精度は99.9%で、検査法の精度99%よりは
高くなるのです。
上記の例で9%まで確率が下がるのも、
検査法で実際の罹患者を正確に陽性と
診断 できる数に対し、
非罹患者を陽性と 誤診 してしまうケースが
約10倍あるって事です。
、○診断の確率<<<●誤診の確率
○ 陽性1
●●●●●●●●●● 擬陽性10
11(10+1)分の1が9%です。
つまり病気の罹患率によって、
精度の評価は大きく変わるのです。
罹患率10%でしたら、精度99%は立派ですが
罹患率0.1%の場合は信頼がおけません。
精度99%という数字自体ウソはないのですが、
世の中は「強迫観念」を利用した
この種の詐欺で溢れていますね。
ここまでは去年書いた記事。
この考え方はPCR検査にも
そのまま当てはまるわけですが
感度や特異度について冷静に
(ネットはともかく)公の場で議論されている
気配はありませんでした。
ただひたすら検査せよ
徹底隔離せよと喚くだけ。
あれはコロナ対策ではなく
単なる反政府運動に過ぎません。
その弐
さて、ファイザー社のワクチンについてです。
有効率95%と盛んに言われています。
これは100人中95人に効くという意味ではありません。
約36,000人の被験者をワクチン群とプラセボ群
18,000人ずつに分けて検査をしました。結果
ワクチン群には8人の発症者、
プラセボ群には169人の発症者が出ました。
169-8=161人を発症から救った訳ですから
161/169=0.952…… 95%の有効率です。
確かに発症を20分の1に減らすのだから
素晴らしいと言えそうです。
一方でそもそもの発症確率がプラセボ群で
169/18000=0.00938……0.9%
発症確率は100分の1未満。
ワクチンを打つと
8/18000=0.0004……0.04%
0.9-0.04=0.86
個々に目を転じた場合
0.86%確率を下げるに過ぎません。
集団免疫の観点で意味を見いださねば
99%の人に無意味と言うことも出来ます。
これで、未知のワクチンをリスクを冒し
積極的に打つ必要があるのか?
疑問を持つ人がいて当然です。
冒頭の話じゃありませんが
抑もの発症率が低いものには
このような考えも成り立つのです。
決してデマでも間違いでもない
合理的な考え方の一つです。
長期的リスクと慎重に天秤にかけるだけで
すべてデマと切り捨てる姿勢には抵抗を
覚えるのも自然だと思います。
勿論リスクを誇張したデマは禁忌ですが
集団免疫の上で肝要な感染予防効果に関し
曖昧にするのも同様にタブーなわけです。
更に言えば、有効率95%のデータは
日本人の結果ではなく
発症確率の高い外国人の数字ですから
日本人においては
もっと率が下がる可能性もあります。
その参
もうひとつ、算術的に紐解いてみます。
抑もワクチンは何のため打つのでしょうか。
個人の重症化や死亡リスクを減らすためです。
この視点からの考察です。
日本とアメリカのデータ。
死亡者数を比較します。
USA 60.8万/3.282億
JPN 1.5万/1.263億
分かりやすく10万人当たりにすると(端数切り上げ)
USA 186/10万
JPN 12/ 10万
となります。
仮に米国人を日本人の環境に変える
ワウチンがあったとします。
これをワクチン有効度の計算法に当てはめると
186人の死亡者数を12人に減らすわけですから
(186-12)/186=0.935……
断っておきますが人種差別ではありません。
客観的データに基づき、
分かりやすく、と言う意図です。
すでに日本人であることは、アメリカ人が
有効度93.5%のワクチンを打ったのと
同じ状態であると言うことです。
ですからアメリカ人が有効度95%とされる
ワクチン接種を急いだのは、日本の状況に
近づくことを期待した行為、理解できるのです。
先日示したデータの通り、それでもまだ
米国は日本よりも状況が悪いわけですから
ワクチンの有効度95%にも疑問符がつきますし
少なくとも日本は幸いながら
コロナウイルスには
強かったと言えると思います。
この状況で全ての人に対して
接種を急ぐ必要が果たしてあるのでしょうか。
権威である宮坂教授は
直近のイスラエルのデータから
『ワクチンを打たない手はない』
と二重否定を使ってまで
接種を強く勧奨なさいました。
しかし私は拙速に感じているのです。
たかがスライムごときが
向こうを張って心苦しいですが
『この日本の優位な状況を
活かさない手はない』
『待たない手はない』
グローバルスタンダードもよいですが、
様子見をした方が好結果をもたらすのでは
ないでしょうか?