昨日は有名な試合を集めましたが、
今回は普通の試合です。
78年6月3日、42年前の神宮球場
スワローズvsタイガースです。
78年はスワローズが球団初優勝、タイガースは球団史上初の最下位独走でしたが、それを象徴するかのような試合。
タイガースは序盤からスワローズ先発、アンダースロー会田照夫投手に襲いかかり、掛布の先制ソロ、先発山本和行の右翼線2点タイムリー2ベース、ラインバックの2ランなどで3回まで5得点。5-1のリードで隣の席にいた35くらい、サラリーマン風のおっちゃんも上機嫌でした
ところが8回裏に雲行きが変わります。スコアカード破棄してしまい、細かいことは忘れたのですが、守乱もあって一挙4失点、6-7と逆転を許してしまいます。隣のおっちゃんが、まぁグチる事、グチる事。
珍しい事に9回の表に
(桑野選手のサイン色紙は
解析不能で有名でした)
のタイムリーで追いつき、その裏に登場したのはシーズン途中からリリーフエースになっていたエモやん。
2ダウンランナー2塁で、打者は3番のD.ヒルトン。フラフラ~っと上がったショート後方への平凡なフライ。ところがショート藤田平、レフトのルーキー植松精一の動きが極めてぎこちない。おっちゃん、もうソワソワしてます。
今度はいくらなんでも捕るやろな、まさか落とさんやろナ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あ~、
あほ~
藤田・植松両選手お見合いの末、植松選手が落球。
サヨナラ負け。
球場におっちゃんの叫び声が響き渡りましたとさ。この試合右翼ラインバック、守備固めで入った中堅島野育夫選手、そして左翼の植松選手、外野3人エラーがそろい踏みって、スゴイ試合でした。そら勝てまへんわな。内容より隣のおっちゃんの印象が強烈に残った試合でした
これから数年後、天才上岡龍太郎師匠が、阪神ファン気質について面白い表現をされました。大雑把に要約するとこんな感じ。
「巨人のファンは選手を大人として、信頼して見てるわけですよ。ところが阪神のファンは違う。フラフラ~っと高いフライが上がる。ショートとレフトが双方追ってくるわけですよ、アレ?これ大丈夫かな、キチンと捕れるかな、何かモタモタしてんぞ、アチャ~お見合い、やりおった。これは子供のお遊戯をみつめる親の心境と一緒なんです。つねにハラハラしながら、次は大丈夫やろか、きちんとこなしてくれるやろな、祈りながらみつめているわけですわ。」
ベンチで唖然とする後藤次男監督
「みんななかよくボチボチと」は数多あるキャッチフレーズの最高傑作
まだ6月3日、47試合で10敗目は30敗ペース
自責ゼロの敗戦投手、エモやん
ベンチに帰り 敗戦野手 藤田平 とつぶやいていたに違いないw
地図を読むのは得意?苦手?
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