接触制限 と 外出制限の違い

接触率80%減なんて、到底無理だよね。

うん、5人に4人が引きこもるなんて絶対不可能だよ。

それじゃ経済だって回らなくなっちゃうよね。

残った20%で福祉・医療・運輸運送・日常食料品サービスとかを回せって事? そんな無茶な、ピキーッ

 

ちょっと待ったぁ! それって大きな誤解があります。

 

仮に10人のうち8人が

完全に引きこもったとします。

本来は10人が10人と接触するところ、

残った2人が外出して接触するわけですから、この2人に関しては接触率20%。

残りの8人は接触率0%ですから

これを均すと全体の接触率は4%で、96%減になります。

つまり8人も引きこもらなくても良いわけです。

80%減を実現する数字を計算すると

√(1-0.8)=0.4472…… 45%

つまり外出者の数を45%まで抑えれば良いことになります。55%ほぼ引きこもりです。

これだったら、実現可能な感じもしてきますよね。

 

約半分がほぼ引きこもり、半分で経済を回す。タイムスケジュールを組んで適宜交代しても良い。テレワークだってある。

この計算は大雑把で完全に引きこもったケース、接触率を0としていますので、それによって数字は変動しますが、

必ずしも外出者を8割も削減する必要がないことはお分かりいただけると思います。

 

何か報道を見てると、まるで外出者を80%減らさなきゃいけないようにも受け取れるけど、これってインフォデミック、ミスリードですよ。


追記 4/12

 首相、出勤者7割減要請だって。8割おじさんの意見を汲んでのことだろうけど、どんどん要求が過激になってくるね。こういうのには流石に危うさも感じるよね。これまで散々書いてきたけど、私は専門家会議の情報発信のプロセスには、全く納得出来ていないよ。

 

 

 上矢印4月3日、西浦博さんが日経に書かせた記事です。グラフではR0には全く触れられておらず削減の目安は鉄道の利用状況(外出制限)となっていたが、基本再生産数ならば人との接触制限となる。行動制限を求める非常に大事な指標であるにも拘わらず、定義が極めて曖昧で国民にいたずらに誤解を与え疲弊させている。

 

 上記の繰り返しになるが55%の外出制限で接触80%減、70%の外出制限では接触91%減。この計算を元にした説明をなさらないのは、夜の街と同様漏れがあり80%から遠のいてしまうとお考えなのかも知れないが、ある程度の余白を持たせないと国民が草臥れてしまう。

 

 あまりにもキツキツに締めすぎて、空気をこわばらせる方が余程キケン、のちに禍根を残しかねないですよ。

 

その後……西浦先生は4/24の会見で、物理的に80%削減するのでなく、接触率と感受性人口の積で80%減が実現されればOKという表現をされました。少々難しいですが、私の拙メモと同趣旨、より精緻な計算をされていたわけです。

 最初からこう説明されていれば、拙メモのようにかみ砕いていれば、ムリゲー感は緩和されていたのではって気がします。

 

 あるいは国民に危機感を植え付けるため、意図的に誤解を放置されたのかも知れません。しかし独善的な其のやり方は断じて諒とすることはできません。

 

 マスコミは経緯を一切報じずヒステリックなだけですし、学者さんは真摯な説明をしない。一般は調べもせず右往左往するだけ。一体どうなってんの?