△▼厚生労働省▼△
2009年5月12日(火)掲載

○ 緊急情報
・新型インフルエンザ都道府県別の発熱外来設置状況
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新型インフルエンザから身を守る知っておきたい感染予防策
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新型インフルエンザの発生に備える
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 5月13日  新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザA/H1N1)
・IDSC:新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況-更新6(09/5/13)
・IDSC:保健所向け 疫学調査実施時説明文書・流れ図(09/5/13)PDF
・日本国内の報告数

 5月13日  新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザA/H1N1)
・WHO:インフルエンザパンデミックの深刻度の評価(09/5/11)
・世界の確定症例数更新
・WHO:インフルエンザA(H1N1)-更新26(09/5/12)


■■インフルエンザパンデミックの深刻度の評価
      2009年5月11日 WHO

 重症例や死亡例の数で測定されるインフルエンザパンデミックの深刻度を主に決めるのは、ウイルスの本来の病原性である。しかし、パンデミックの全体的なインパクトは他の様々な要因が関係する。
 特に、現代の進んだ交通網や、密に相互依存する社会背景の条件では、最初は軽症者しか発生しないようなパンデミックウイルスでも、破滅的でありうる。さらに、同じウイルスでも、ある国では軽症者しか発生しなくても、ほかの国ではずっと高い罹患率、死亡率を生じることもありうる。加えて、数波にわたる国内外での拡大によってパンデミックが進行していくにつれて、ウイルス本来の病原性は変化しうる。

ウイルスの特性

 インフルエンザパンデミックは、完全に新しい型のものか、近年にヒト間で広範な感染を起こしていないウイルスによってひきおこされる。そのため、ほとんどすべてのヒトが感染しうる。パンデミックの間に全てのヒトが感染することはないが、ほとんど全てのヒトが感染する危険性がある。
 同時あるいは同時期に多数のヒトが病気になることが、保健医療の対応能力を一時的に越える可能性があるばかりか、パンデミックが社会的にも経済的にも打撃を与えるひとつの理由である。
 ウイルスの感染性も、パンデミックのインパクトの深刻度を左右する。なぜなら、同じ地域で短い時期に感染し医療を必要とするヒトの数を増やすからだ。前向きに言うならば、世界中すべて、あるいは一国の全ての地域が同時に影響を受けるわけではない。
 ウイルスの感染性は、国内でも国際的にもウイルス伝播の速度に影響する。これもパンデミックの深刻度を左右する。なぜなら、非常に急速なウイルスの伝播は、政府や保健医療の対応能力を損なうからだ。
 パンデミックは、往々にして特定の世代に集中的に深刻な打撃をもたらす。季節性インフルエンザの流行期で見られるように、非常に若いか高齢の者が最も大きな影響を受ける場合に比べて、発症者と死亡者が若い経済生産年代に集中した場合には、社会・経済的な打撃はより深刻なものになる。

ウイルスに弱いグループ

 人口グループ全体のウイルスに対するもろさも大きな影響力を持つ。例えば、心血管疾患、高血圧、喘息、糖尿病、関節リウマチ、その他いくつかの疾患などの慢性疾患を背景に持つ集団は、感染が重篤ないし致命的なものになりやすい。こういった状態のヒトがどの程度の割合いるかというのは、栄養状態などの他の因子と相まって、パンデミックの深刻度を大きく左右する要因となる。

第二波、第三波

 パンデミックの全体的な深刻度は、パンデミックが地球を少なくとも2回、時には3回、巡り回る傾向にも影響される。様々な理由により、次に来る波の深刻度はいくつかの国、場合によっては多くの国において大きく異なることがある。
 インフルエンザウイルスそのものの特性として、ウイルス遺伝子の8つの分節、特にヘマグルチニン遺伝子において頻繁に予測できない変異が発生することが挙げられる。パンデミックを通じて、より毒性が強い性状のウイルスが出現する可能性は否定できない。
 蔓延の様式が異なることも、次に来る波の重篤性を左右する。例えば、学校の子供が第一波で主に感染したとすると、第二波では高齢者が発病のターゲットとなり、高齢症のほうが病気に弱いためにより高い死亡率が観察される可能性がある。
 前の世紀では、1918年のパンデミックは軽症なもので始まったが、6ヶ月も経たないうちに遙かに強毒性をもった形で帰ってきた。1957年に始まったパンデミックも軽症なもので始まり、多少はより重症度が高い形で帰ってきたが、1918年に見られたよりははるかに弱いものであった。1968年のパンデミックは、第一波の前に散発的症例があり、比較的軽症なもので始まり、第二波でもほとんどの国では軽症なままであった。

対応能力

 保健医療サービスの品質が、最終的にはパンデミックの影響を決定する。強固な保健システムを持つ国では軽度な症状しか起こさない同じウイルスが、保健システムが脆弱であり、抗菌薬などの医薬品の供給が限られていたり頻繁に止まってしまったり、医療機関が混雑し資材が足らず人員も足らないような他の国では、深刻な打撃を与えることがありうる。

現状の評価

 現時点での、H1N1ウイルスそのものと、世界の人々の感受性に関する全般的な見解は、下記の通りである。H1N1に関する見解は、ほんの数カ国からしか得られていない限られた情報に基づく暫定的なものである。
 現在のアウトブレイクを起こしているH1N1ウイルス株は、これまでヒトでも動物でもみられなかった新しいウイルスである。確定的な結論はまだ出せないものの、このウイルスへの免疫が人々に前もって存在する可能性は低いか全くない、あるいは高齢者に限定されていると科学者たちは見込んでいる。
 H1N1の感染性は季節性インフルエンザよりも高いように見られる。季節性インフルエンザの二次感染率は5%~15%である。今回のH1N1の二次感染率は、22%~33%と現時点では推定されている。
 その全容がいまだに解明されていないメキシコでのアウトブレイクを除けば、H1N1ウイルスは健常者には非常に軽症の疾患を起こす傾向にある。メキシコ以外では、ほとんど全ての症例と全ての死亡例において慢性疾患が背景にあることが分かっている。
 現在まででもっとも大きく、そしてよく記述されているメキシコとアメリカ合衆国での二つの最大のアウトブレイクにおいては、季節性インフルエンザの流行に比べて若い世代がより感染しやすい傾向にある。子供から老人までのあらゆる世代で症例は認められているが、重篤ないし死亡する患者が若年層に多いことが、今回の初期のアウトブレイクでの驚くべき特徴である。
 感受性については、H1N1ウイルスが基礎疾患を持つ患者により重篤あるいは致死的な感染を引き起こす傾向が特に高い点に注目が集まっている。
 様々な理由により、慢性疾患の有病率は、前世紀最後のパンデミックが発生した1968年以降劇的に上昇している。こういった疾患の地理的な分布は、以前は裕福な社会に特有の現象と考えられていたが、有病率と同様に劇的に変わってきた。今日、WHOの推定では、慢性疾患のうち85%は低~中所得の国に存在していると考えられている。このような国では、慢性疾患患者は世界のより裕福な地域よりも若い時点で発症する傾向にある。
 アウトブレイクの初期段階にある現在、H1N1による疾患の臨床的な全体像はウイルスがもっと広範に流行するようになるまで完全には分からないと推測している科学者もいる。このことはまた、メキシコ以外では概して軽症であるという現在の理解を覆す可能性もある。
 インフルエンザウイルス自体が変異を起こしやすいこととは別に、ウイルスが伝播し続けていくとすれば、その様式はまったく不明ではあるが他の様々な要因が今回の疾患の深刻度を変えていく可能性がある。
 科学者が懸念しているのは、南半球で通常のインフルエンザシーズンが始まるのにあわせて、この新型ウイルスが南半球へ感染拡大し、現在流行しているヒトのインフルエンザウイルスと合わさって変異が起こり得ることである。
 もう一つ懸念されることは、H5N1鳥インフルエンザウイルスが家禽に確実に定着している地域があるという事実である。パンデミックの圧力のなかで、H5N1ウイルスがどのような振る舞いをするかはだれにも推測することはできない。現在、H5N1ウイルスはヒトには簡単には感染拡大しない動物のウイルスであり、ヒトからヒトへ直接感染することは非常にまれである。


■■新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況-更新6
          2009年5月13日

国立感染症研究所 感染症情報センター

 2009年5月11日午前9時00分(日本時間)現在、WHOからの発表情報、国際会議における情報、米国CDCからの発表情報、各国政府などの情報から、以下に現状をまとめる。ただし、現時点では系統的に集められたデータに乏しく、記述的な情報も含まれるため、現時点での暫定的なまとめであり、今後科学的なデータが出るにつれて変化していくものである。

要約

 WHOなどによると、2009年5月13日午前10時00分(日本時間)現在、世界中で30カ国に おいて5,000例以上の新型インフルエンザ(Swine-origin influenza A/H1N1)感染の 確定例が報告されており、内訳はアメリカ合衆国2,600例(アメリカCDCによれば 3,009例)、メキシコ2,059 例、カナダ330例(カナダ政府によれば358例)などである。死亡例はメキシコ56例、アメリカ3例、カナダ・コスタリカ各1例の計61例である。
 日本では、5月8日にカナダから帰国した日本人4名が入国前(3名)および停留中(1名)に新型インフルエンザA(H1N1)感染確定と診断されている。その後に新たな症例の報告はない。

公式報告数

 WHOによると、2009年5月13日午前9時00分(日本時間)現在、世界30カ国において新型インフルエンザ(A/H1N1swl)感染の確定例5,251例(うち死亡61例)が報告されており、その内訳は、アルゼンチン(1)、オーストラリア(1)、オーストリア(1)、ブラジル(8)、カナダ(330、うち死亡1)、中国(香港含む)(2)、コロンビア(3)、コスタリカ(8、うち死亡1)、デンマーク(1)、エルサルバドル(4)、フランス(13)、ドイツ(12)、グアテマラ(1)、アイルランド(1)、イスラエル(7)、イタリア(9)、日本(4)、メキシコ(2059、うち死亡56)、オランダ(3)、ニュージーランド(7)、ノルウェー(2)、パナマ(16)、ポーランド(1)、ポルトガル(1)、韓国(3)、スペイン(95)、スウェーデン(2)スイス(1)、英国(55)、米国(2600、うち死亡3)である。

感染状況

米国

 米国CDCの最新のアップデート(米国東部時間11:00)によると、全米で45州から、3009例(うち死亡3例)確定患者が報告されているが(http://www.cdc.gov/h1n1flu/update.htm#statetable )、CDCではこの数も氷山の一角である可能性を述べている。実際に、米国の季節性インフルエンザサーベイランスシステムからのレポート、 5月8日付のFluViewによれば(http://www.cdc.gov/h1n1flu/pubs/pdf/FluView_Week17.pdf )、これまで低下傾向にあった季節性インフルエンザの流行は再び上昇し、例年よりも高くなっており、ウイルス別の状況で、A/H1N1(Aソ連型):全体の21.3%、A/H3N2(A香港型):全体の19.1%、B型:全体の52.5%が依然として地域で循環しているとともに、新型のA/H1N1swl(全体の20.7%)と、型別の判定ができないウイルス(全体の19.3%)が混在している(残りは型別が行われていない検体:19.6%)。
 これらの状況および、現在の新型H1N1インフルエンザでは軽症例が多数含まれていること、米国の習慣として軽度の発熱では医療機関に受診しない傾向があることなどを考えると、米国の確定例が報告されている地域では、新型インフルエンザA/H1N1swlの確定症例数よりも多くの症例が潜在していることが考えられる。

カナダ

 カナダのPHAC(Public Health Agency of Canada)からの最新の報告によると(http://www.phac-aspc.gc.ca/alert-alerte/swine-porcine/surveillance-eng.php )、358例の確定例が、9つの州と一つの地域から報告されている。確定例の報告のないのは、ニューファウンドランド、北西地域、ヌナヴァットのみである。
 カナダでの季節性インフルエンザサーベイランスシステムからのレポート、FluWatch(第17週、4/26-5/2、
http://www.phac-aspc.gc.ca/fluwatch/08-09/w17_09/index-eng.php#jmp-lan5 )からは、カナダでの季節性インフルエンザの流行は、例年の同時期よりインフルエンザ様症状での受診率が上昇していることが指摘されている。これは現在の新型A/H1N1swlの流行の不安によるものであろうとし、臨床検体からのインフルエンザ陽性率は低下していると報告されている。型別判定のできないウイルス株についての報告はない。今後は米国と同様に、季節性インフルエンザサーベイランスの状況にも注意が必要と考えられる。

メキシコ

 メキシコ政府による最新の状況では(http://portal.salud.gob.mx/descargas/pdf/influenza/situacion_actual_epidemia_120509.pdf )、32の州及び連邦区のうち、30の州および連邦区から2,282例の確定症例の報告がある。直近の2日間はゼロ報告となっており、減少しつつあるとの見方もあるが、軽症例については把握できていない可能性もあり、また、次項のScienceからのレポートの数理モデルによる推計によれば、メキシコでは4月後半までに23,000(範囲6,000-32,000)例の感染者があったとされており、実際にはこれまでに報告されている確定症例数を大きく上回る発生患者数があったことが考えられるため、現状では評価できない。

ヨーロッパ

 ECDC(European Centre for Disease Prevention and Control)は欧州連合(European Union: EU)および欧州自由貿易連合(European Free Trade Association: EFTA)地域内の14カ国において210例の確定例があり、4カ国(ドイツ、イタリア、スペイン、英国)において、人-人感染例が存在することを報告している(http://www.ecdc.europa.eu/en/files/pdf/Health_topics/Situation_Report_090512_0800hrs.pdf )。地域における人-人感染による集団発生や孤発例が増加しつつあるものの、この地域内では疫学的リンクが切れた持続的な人-人感染(地域内感染伝播)は記録されていない、としている。

 上記のごとく、米国での季節性インフルエンザサーベイランスにおいて、新型のA/H1N1swlが混在しつつある状況は、いずれの地域でもみられる可能性があり、一例でも確定例が出ている国では、感染のリスクが存在する。地域内感染伝播の認められている地域では、そのリスクはより高くなっていると考えられるが、軽症例が増加していることや、国による受診行動の違いにより、必ずしもすべての症例が把握されているかどうかは不明であり、国ごとの地域内における感染伝播の評価は非常に難しいと考えられる。インフルエンザ様症状のある患者の診断に当たっては、現状の新型インフルエンザA/H1N1swlの状況では軽症例や無症候性感染も含まれることが考えられ、かつ発症の一日前から感染性があることを考えれば、更に広い範囲で感染伝播が見られる可能性もあり、また航空機内や乗り継ぎの空港などで偶然感染することもあり得るので、臨床所見と検査所見をあわせた総合的な判断が必要である。

現状の新型A/H1N1swlに関する評価

 WHOは、これまでに判明している状況から、インフルエンザパンデミックの深刻度の評価(http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009who/090511assess_severity.html )を公表したが、同じく、The WHO Rapid Pandemic Assessment Collaborationは、Scienceに、Pandemic potential of a strain of influenza A(H1N1): Early findingsを発表した。この報告では、メキシコでの発生、国際的な伝播の初期データ、そしてウイルス遺伝子の多様性を分析し、感染性と重症度について早期の評価結果を示している。
 一人の感染者からその感染性を有する期間全体で感染させる平均的な人数である基本的再生産数(R0)は感染性の重要な尺度であり、現在利用可能なデータから複数の方法で推定することができる。
 まず、指数的な増加を仮定し、その患者増加率を累積の感染者数と、推定された流行開始日と流行規模から推測すると、La Gloriaでの流行の開始を2月15日とすると、R0は地理的なback calculationのモデルによって1.24-1.36になる。またインフルエンザのこれまでの推定された世代の期間の分布を事前分布と仮定し、ベイズ法を用いた集団遺伝学的分析によるとR0は事後的な中央値1.22,95%信頼区間[1.05,1.60])となる。第3に、R0は流行の動向から推定することができ、メキシコ政府によるLa Gloriaの流行調査から、臨床的な罹患率は年齢によって大きく異なり、15歳以下では61%であるが15歳以上では29%まで低下する。La Gloria全体での罹患率は過去のパンデミックとほぼ同じか高い。La Gloriaのデータに年齢によって感受性が異なり、また年齢によって接触対象が異なる疫学モデルを適用すると、最尤法によって推定されたR0は1.58,95%信頼区間[1.34,2.04]である。第4に時間に依存した基本的再生産数を、メキシコにおける確定例の報告の時系列から推定することができるが、これらのデータはサーベイランスの変更や、おそらくは同時に広がっている季節性のインフルエンザと症状が同じであるという非特異性から大きな不確実性を含んでいる。しかし、大幅に報告漏れがあること、またサーベイランスが強化された4月17日以降報告漏れが改善したこと考慮して開発された分析モデルによると、メキシコにおける再生産数は4月まででポアソン推定法で1.37,95%信頼区間[1.24,1.59] 、おそらく分散が大きいためにより望ましい負の二項分布推定では1.47,95%信頼区間[1.21,1.88]であった。
 以上の結果から、感染性は季節性のインフルエンザよりも着実に高く、過去に起こったインフルエンザパンデミックにおけるR0の低い方の推計値とは相応なものであると結論されている。

 致死率(Case Fatality Rate: CFR)については、確定例のWHOへの公式な報告に基づけば、これまでのところ、米国では0.1%、メキシコでは2.7%、カナダでは0.3%、全体では1.2%(61/5251)とされている。但し、これは分母の数が大きく影響しているので、これをもって現在の重篤性の指標にはできないと思われる。
 本論文では、メキシコにおける4月30日までの9例の確定、92例の疑いの死亡に基づき、感染から確定まで、あるいは感染から死亡までの期間が似通っていると仮定すれば、Interval-censored case count モデルから、確定死亡、疑い死亡のデータからは、CFRは0.3-0.6%と推計できる(確定死亡だけでは0.03-0.06%)。他の方法、より悲観的なcountry presence/absenceモデルを使用すれば、確定死亡と疑い死亡からは0.8-1.5%(確定死亡だけでは0.08-0.15%)と推計できる。この推計は現在すでに新たなデータが利用可能で、すでに変わっているが、それ以前のデータとしてここに報告されている。またLa Gloriaのデータを用いて推計すると、確定死亡は1例、この一例以外の616例の死亡のうちH1N1感染によるものがこれ以上なければ、CFRの95%CIは0-0.6%、あと一例あれば、0.04-0.9%となると報告されている。
 重篤性については、軽症例や不顕性感染例など相当なことが不確実のままであり、この論文後も新たなデータも利用可能になり、今後も継続的な評価が必要であるが、本論文では、臨床的な重篤さは1918年スペイン型インフルエンザに見られたものよりも軽く、1957年アジア型インフルエンザに見られたものと同程度と考えられると結論されている。

(2009/5/13 IDSC 更新)


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