★★海外渡航者のための感染症情報★★
http://www.forth.go.jp/
インフルエンザA(H1N1)-WHO更新
WHO(EPR) 2009年4月30日
状況は刻々変化しています。2009年4月30日17時(世界標準時)現在、11ヶ国で257例のインフルエンザA(H1N1)感染が公式に報告されています。アメリカ合衆国では109例(死亡例1)が確定しました。メキシコでは97例(死亡例7)が確定しました。
オーストリアでは1例、カナダで19例、ドイツで3例、イスラエルで2例、オランダ1例、ニュージーランドで3例、スペインで13例、スイス1例、英国で8例が確定していますが、いずれも死亡例はありません。
状況に関する詳しい情報は、定期的に更新されるWHOウェブサイトが利用できます。
WHOは、定期的な旅行の制限または国境の閉鎖を推奨していません。病気で海外旅行を延期することや、海外旅行の後で症状が出現した場合の治療は、各国のガイダンスに従って、慎重に検討されます。よく調理された豚肉と豚肉製品を消費することによって、このウイルスに感染する危険性はありません。定期的に石鹸と水でしっかりと手を洗うことを推奨します。もしインフルエンザ様の症状が認められたならば、医学的に注意しなければなりません。
(注)本日より豚インフルエンザの表記がインフルエンザA(H1N1)に変更となっています。
インフルエンザパンデミック警戒がフェーズ4から5へ
WHO(EPR) 2009年4月29日
利用できる全ての情報といつくかの専門家会議に基づき、WHO事務局長マーガレットチャン博士は、パンデミック警戒フェーズをフェーズ4からフェーズ5に引き上げました。全ての国が直ちにパンデミックの準備計画を行動するべきだと述べました。現段階で、全ての医療機関において効果的で必須の手段は、監視強化、症例の早期発見と治療を含めた感染を制御することです。
★★国立感染症研究所★★
http://idsc.nih.go.jp/index-j.html
インフルエンザA(H1N1)による流行状況-更新1
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009who/09who10.html
2009年5月1日
感染症情報センター
2009年5月1日午前9時(日本時間)現在、WHOからの発表情報、国際会議における情報、米国CDCからの発表情報、各国政府からの声明などから、以下に現状をまとめる。ただし、現時点では系統的に集められたデータに乏しく、記述的な情報も含まれるため、現時点での暫定的なまとめであり、今後科学的なデータがでるにつれて変化していくものである。
疫学状況
WHOによると、2009年5月1日午前9時(日本時間)現在、世界中で11カ国においてSwine influenza H1N1感染の確定例257例が報告されており、そのうち死亡例は8例である。これらのうち、国内(地域内)での感染伝播を、「確定例が報告されていて、かつ渡航歴のなく、その感染源を追うことのできない確定例が1例以上報告されている地域」とすると、報告されている限りでは、米国〔カリフォルニア州1)、テキサス州1)、ニューヨーク州2)〕、メキシコ3)が、地域内感染伝播が存在している地域と考えられる。カナダ〔ブリティッシュコロンビア州〕では、学校での感染が地域に伝播したとの報告がなされているが4)、現状では詳細は不明である。
1) MMWR April 24, 2009/58 ( Dispatch ) : 1-3による。
2) ニューヨーク市当局より高等学校によるアウトブレイクと他の学校への波及が報告されている。
3) メキシコ当局より地域的な流行が報告されている。
4) カナダ保健省による。
尚、インフルエンザ症状のある患者の診断に当たっては、現状のSwine Flu H1N1の状況では軽症例や無症候性感染も含まれることが考えられ、かつ発症の一日前から感染性があることを考えれば、更に広い範囲で感染伝播が見られる可能性もあり、また航空機内なトランジットの空港などで偶然感染することもあり得るので、臨床所見と検査所見をあわせた総合的な判断が必要である。
臨床状況
いずれの地域からも、臨床症状については、多くの症例が軽症、すなわち季節性のインフルエンザに類似の、発熱、呼吸器症状、筋肉痛等で、米国からは20~25%で下痢、嘔吐などの消化器症状がみられるとされている。
米国では当初ほとんど重症例が見られなかったが、4月29日に死亡例が報告され、これは基礎疾患のあった23ヶ月の幼児と報告されている。メキシコにおいても、重症例のなかに基礎疾患のある症例が存在することが報告されており、これまでのところ、症例の多くは季節性インフルエンザ類似の症状で軽症とされているが、季節性インフルエンザにおけるハイリスク者(幼弱小児、高齢者、基礎疾患)とされている者が重症化していると考えられている。重症化率、致死率については現在のところ検討できる情報がない。なお、メキシコでは季節性インフルエンザワクチンの接種率が65歳以上で約60%、小児で80%との情報もあり、季節性インフルエンザワクチンの接種と患者発生年齢との関連が注目されている、との情報もある。
年齢分布は、メキシコからは確定例は4~58歳、多くは10~60歳代で、高齢者は多くないと報告されており、米国からは、47例の確定例では、メディアン(中位数)が16歳、3~81歳で、38例(81%)が18歳以下とされているが(MMWR)、これはニューヨーク市の高等学校でのアウトブレイクに起因していると考えられる。
メキシコで死亡例が多く報告されたのは、ブタ由来新型インフルエンザウイルスが拡大し、これがハイリスク者へも広がり始めた段階で探知されたため、重症例が目立って探知され、他の軽症例が把握されていなかったことによるが、他の国では、まず輸入例において探知されたため、基本的にこれまで健常で基礎疾患のない症例であったため、ほとんどが軽症例であったと考えられる。今後米国など輸入例を発端として地域内感染伝播となり、地域においてハイリスク者へも感染がみられるようになれば、重症例もでてくるものと考えられる。なお、二次感染あるいは細菌感染の合併については、現在調査が進行中であるが、一部の患者においては、二次性細菌感染が認められた。
いずれにしろ、季節性インフルエンザと同様、臨床スペクトラムは広いと考えられるので、無症候性感染や非常な軽症例については、探知、あるいは診断に至るのは非常に難しいと考えられるため、今後これらから感染が広がることも否めない。
抗ウイルス薬(ノイラミニダーゼ阻害剤)はこれまでのところ効果が認められており、早期投与により軽症化することが報告されている。また、米国ではリスクのない軽症例に対して、抗ウイルス薬の投与なしでも、特に重症化することなく軽快したことも報告されている。
医療従事者への感染は、当初メキシコでみられていたが、対策が整うにつれ、標準、飛沫予防策が徹底されたあとは、みられていないようであるとされる。
潜伏期間、感染性のある期間については現状では判断できる材料がないため、季節性インフルエンザに準じて想定されているのが現状である。
(2009/5/1 IDSC 更新)
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橘 とも子
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内容紹介
○住民に最も身近な自治体などの公共機関は、大流行に備え、あらかじめどのような対策をとればよいのか。自治体、保健所、学校、幼保施設、病院、警察、消防、企業経営者に向けた、最新の感染症拡大防止対策を具体的に解説しています。
○感染者の隔離方法・薬の確保・救護体制・交通規制など、地域の実情に応じた対応策づくりに欠かせないシミュレーションを行うためのヒントが満載!!
○国の策定する「新型インフルエンザ対策行動計画(改訂版」にも準拠した、信頼できる内容です。
著者について
橘とも子(たちばな・ともこ)
国立保健医療科学院 研究情報センター 情報デザイン室長 医学博士。国立保健医療科学院で公衆衛生を専門に、全国自治体、保健所等を対象とした研修を行っている。
櫻山豊夫(さくらやま・とよお)
東京都福祉保健局技官
前田秀雄(まえだ・ひでお)
東京都健康安全研究センター所長
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インフルエンザA(H1N1)-WHO更新
WHO(EPR) 2009年4月30日
状況は刻々変化しています。2009年4月30日17時(世界標準時)現在、11ヶ国で257例のインフルエンザA(H1N1)感染が公式に報告されています。アメリカ合衆国では109例(死亡例1)が確定しました。メキシコでは97例(死亡例7)が確定しました。
オーストリアでは1例、カナダで19例、ドイツで3例、イスラエルで2例、オランダ1例、ニュージーランドで3例、スペインで13例、スイス1例、英国で8例が確定していますが、いずれも死亡例はありません。
状況に関する詳しい情報は、定期的に更新されるWHOウェブサイトが利用できます。
WHOは、定期的な旅行の制限または国境の閉鎖を推奨していません。病気で海外旅行を延期することや、海外旅行の後で症状が出現した場合の治療は、各国のガイダンスに従って、慎重に検討されます。よく調理された豚肉と豚肉製品を消費することによって、このウイルスに感染する危険性はありません。定期的に石鹸と水でしっかりと手を洗うことを推奨します。もしインフルエンザ様の症状が認められたならば、医学的に注意しなければなりません。
(注)本日より豚インフルエンザの表記がインフルエンザA(H1N1)に変更となっています。
インフルエンザパンデミック警戒がフェーズ4から5へ
WHO(EPR) 2009年4月29日
利用できる全ての情報といつくかの専門家会議に基づき、WHO事務局長マーガレットチャン博士は、パンデミック警戒フェーズをフェーズ4からフェーズ5に引き上げました。全ての国が直ちにパンデミックの準備計画を行動するべきだと述べました。現段階で、全ての医療機関において効果的で必須の手段は、監視強化、症例の早期発見と治療を含めた感染を制御することです。
★★国立感染症研究所★★
http://idsc.nih.go.jp/index-j.html
インフルエンザA(H1N1)による流行状況-更新1
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009who/09who10.html
2009年5月1日
感染症情報センター
2009年5月1日午前9時(日本時間)現在、WHOからの発表情報、国際会議における情報、米国CDCからの発表情報、各国政府からの声明などから、以下に現状をまとめる。ただし、現時点では系統的に集められたデータに乏しく、記述的な情報も含まれるため、現時点での暫定的なまとめであり、今後科学的なデータがでるにつれて変化していくものである。
疫学状況
WHOによると、2009年5月1日午前9時(日本時間)現在、世界中で11カ国においてSwine influenza H1N1感染の確定例257例が報告されており、そのうち死亡例は8例である。これらのうち、国内(地域内)での感染伝播を、「確定例が報告されていて、かつ渡航歴のなく、その感染源を追うことのできない確定例が1例以上報告されている地域」とすると、報告されている限りでは、米国〔カリフォルニア州1)、テキサス州1)、ニューヨーク州2)〕、メキシコ3)が、地域内感染伝播が存在している地域と考えられる。カナダ〔ブリティッシュコロンビア州〕では、学校での感染が地域に伝播したとの報告がなされているが4)、現状では詳細は不明である。
1) MMWR April 24, 2009/58 ( Dispatch ) : 1-3による。
2) ニューヨーク市当局より高等学校によるアウトブレイクと他の学校への波及が報告されている。
3) メキシコ当局より地域的な流行が報告されている。
4) カナダ保健省による。
尚、インフルエンザ症状のある患者の診断に当たっては、現状のSwine Flu H1N1の状況では軽症例や無症候性感染も含まれることが考えられ、かつ発症の一日前から感染性があることを考えれば、更に広い範囲で感染伝播が見られる可能性もあり、また航空機内なトランジットの空港などで偶然感染することもあり得るので、臨床所見と検査所見をあわせた総合的な判断が必要である。
臨床状況
いずれの地域からも、臨床症状については、多くの症例が軽症、すなわち季節性のインフルエンザに類似の、発熱、呼吸器症状、筋肉痛等で、米国からは20~25%で下痢、嘔吐などの消化器症状がみられるとされている。
米国では当初ほとんど重症例が見られなかったが、4月29日に死亡例が報告され、これは基礎疾患のあった23ヶ月の幼児と報告されている。メキシコにおいても、重症例のなかに基礎疾患のある症例が存在することが報告されており、これまでのところ、症例の多くは季節性インフルエンザ類似の症状で軽症とされているが、季節性インフルエンザにおけるハイリスク者(幼弱小児、高齢者、基礎疾患)とされている者が重症化していると考えられている。重症化率、致死率については現在のところ検討できる情報がない。なお、メキシコでは季節性インフルエンザワクチンの接種率が65歳以上で約60%、小児で80%との情報もあり、季節性インフルエンザワクチンの接種と患者発生年齢との関連が注目されている、との情報もある。
年齢分布は、メキシコからは確定例は4~58歳、多くは10~60歳代で、高齢者は多くないと報告されており、米国からは、47例の確定例では、メディアン(中位数)が16歳、3~81歳で、38例(81%)が18歳以下とされているが(MMWR)、これはニューヨーク市の高等学校でのアウトブレイクに起因していると考えられる。
メキシコで死亡例が多く報告されたのは、ブタ由来新型インフルエンザウイルスが拡大し、これがハイリスク者へも広がり始めた段階で探知されたため、重症例が目立って探知され、他の軽症例が把握されていなかったことによるが、他の国では、まず輸入例において探知されたため、基本的にこれまで健常で基礎疾患のない症例であったため、ほとんどが軽症例であったと考えられる。今後米国など輸入例を発端として地域内感染伝播となり、地域においてハイリスク者へも感染がみられるようになれば、重症例もでてくるものと考えられる。なお、二次感染あるいは細菌感染の合併については、現在調査が進行中であるが、一部の患者においては、二次性細菌感染が認められた。
いずれにしろ、季節性インフルエンザと同様、臨床スペクトラムは広いと考えられるので、無症候性感染や非常な軽症例については、探知、あるいは診断に至るのは非常に難しいと考えられるため、今後これらから感染が広がることも否めない。
抗ウイルス薬(ノイラミニダーゼ阻害剤)はこれまでのところ効果が認められており、早期投与により軽症化することが報告されている。また、米国ではリスクのない軽症例に対して、抗ウイルス薬の投与なしでも、特に重症化することなく軽快したことも報告されている。
医療従事者への感染は、当初メキシコでみられていたが、対策が整うにつれ、標準、飛沫予防策が徹底されたあとは、みられていないようであるとされる。
潜伏期間、感染性のある期間については現状では判断できる材料がないため、季節性インフルエンザに準じて想定されているのが現状である。
(2009/5/1 IDSC 更新)
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著者について
橘とも子(たちばな・ともこ)
国立保健医療科学院 研究情報センター 情報デザイン室長 医学博士。国立保健医療科学院で公衆衛生を専門に、全国自治体、保健所等を対象とした研修を行っている。
櫻山豊夫(さくらやま・とよお)
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東京都健康安全研究センター所長
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