こちらの映画も以前から観たいと思いつつ、やっと観ることが出来ました。公開から時間が経っているので、そろそろ上映時間が行きにくい時間になるのではないかと思っていましたが、好評上映中のようですね。

 

 

 

 

 

 

まさか『鬼太郎誕生』を観て涙するとは思っても居なかったのですが、終盤にグッとくるものがありウルウルしていたら、エンドロールの最後に涙が(T_T)心が温まる涙ではありましたが、やはりエンドロールの最後まで観てこそ映画を観たということだなと感じました。エンドロールの途中で席を立った方は、このシーンを観ないと~と思います。

 

アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』は、子供の頃に怖いながらも見ていました。その頃は途中で入るCMがシスコココナッツサブレで、この時代に見ていた人は分かるかと思いますが、♪シスコココナッツサブレ~アロハ~というなぜかハワイ舞台のCMでした。

でもこのCMのお陰で恐怖心が一旦少し和らぐのですね...後半また恐怖なんですけど。

そのせいか、このCMの印象は強烈で、今もココナッツサブレを見ると、ついついあのCMソングを口ずさみたくなる私です(*^^*)

 

アニメキャラクターのイメージは、可愛らしい雰囲気に変化していますが、描く世界観は昔と変わらないのだなと改めて感じました。今だからこそ感じるものもあります。私の子供時代は日本は経済発展していた時代なので、鬼太郎の描く世界は教訓的なものとして受け取っていました。人間の欲望は果てしなく、欲深い人間には罰が当たるみたいなイメージです。

私も年を取って、現代社会を見渡す視点も変化し、鬼太郎の描く世界観は変わらないけれど、受け取り方は変化しました。日本という国は、戦争について表面上では反省したものの、結局はあの頃を残したまま経済力を持ってしまったということ、それゆえ弱い者はいつまでも搾取され続けるのだということ...痛いほど感じました。

 

映画の中での家長制度も昭和という時代では普通のことだったわけですが、よくよく考えてみるとおかしな考え方です。そして偉い人(権力者だったり金持ちだったり)には盾を突かない従順で居ることが当たり前という認識は今も続いているように感じます。この映画を観ながら、そういう事も考えさせられました。

 

そして今現実に起こった災害を目にして、違和感がたくさんあるのです。

これまでに起こった自然災害でも感じることは多々ありましたが、能登半島地震でさらに色濃く感じました。地方をないがしろにして都会は生きていけると思っているのでしょうか?何かというと、日本の伝統云々という人たちは、その伝統芸能や技術を受け継ぎ支えているのは、地方であると自覚していますか?その地方が廃れていくことに危機感ありますか?仕方がないと見捨てるのですか?

 

この映画を観て全ては地続きなのだと感じています。昨今のアニメは...と思っていましたが、この映画は違いました。一見の価値ありです。