偏差値50から一年で医学部に合格できるか | 中学入試と医学部入試の道の駅

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医学部の偏差値もピークからは若干下がっているのだが、河合塾偏差値65のランクがボリュームゾーンで、低くても62.5になっている。

偏差値62.5ということは

67.5以上でA判定

65.0以上でB判定

62.5以上でC判定

60.0以上でD判定

59.9以下はE判定

である。偏差値50からE判定を脱却するには、偏差値を10upさせねばならない。

 

あくまで一般論だが、偏差値の上昇幅は一年間頑張っても5upが限界だとされている。これは各予備校の合格体験談に掲載されているような優等生でもその程度だから、間違った論ではないだろう。

 

このことから考えると、偏差値50から65に上がって、医学部に合格するのは最低でも3年かかってしまうことになる。偏差値50から一年間で医学部に合格するのは不可能だと思われるかもしれない。

 

しかし私達は、偏差値50くらいから一年で医学部合格のプランニングが出来ないと、なかなか医学部専門予備校を名乗ることは出来ない。不可能を可能にしてこそ、私達の存在価値があるのだよね。

 

まず、一浪目であれば、当年春期の模試は昨年秋期の模試と比較して、偏差値5upくらいはしているはずだ。それは自然増。模試受験者の8割は現役生だから、一年下の受験生と比較すればアドバンテージがある。更に昨年秋期から半年の伸び幅もある。しかし、そこから多くの浪人生は、偏差値維持が精一杯になってしまう。

 

私達はまずここから夏期に向けて基本をまとめて、8月末の記述模試では更に+5を目指す。この時期が一番難しいのではあるが。浪人生としては中弛みがあったり、梅雨時期にメンタル低下があったり、総合的にバイタル低下があったり。それを硬軟合わせて、学力の進捗を目指す。

 

偏差値が60程度になったら、後は様々なドーピングをして、医学部合格を目指す。秋期以降は大手予備校とは全く異なるカリキュラムになると言ってもいい。医学部に特化すると、ここからはやるべきことが明確になっている。夏期までの教材は大手予備校とそれほど変わらないが、秋期以降は医学部を受験することだけを考えたものになってくる。

 

培った基礎力を得点力に転化すること、自身が受験する医学部の出題形式に慣れること(藤田数学とか慣れていないと無理だよね)、何としても医学部にネジリコム算段をして、受験を迎える。

 

もちろん、出願選択もしっかりと考える。個々に適合した受験校を選ぶこと、もちろん一般受験の前に総合型・推薦型の入試を考えることも重要だね。合格を掴めなくても、一般受験に向けて他人より先に経験を積むことができる。

 

国公立医学部を目指す場合にも、総合型・推薦型を受けておけるのであれば、そうしたいところだよ。個々に選択出来得ることを全て考慮に入れて、入試情報を総動員して、まさにネジリコム。

 

今日もノーマルではない、一筋縄ではいかない、難しい受験を成功させた受験生が、報告にきてくれた。

 

私達の仕事は偏差値を稼ぐことではなく、合格への最適解を導き出すことなのだから。

 

いくた