幾太郎が医学部受験指導を始めて18年が経過して、医学部に進学した教え子は116人になりました。
いろいろな生徒がいました。
読者の方にいろいろとご参考にしていただけるように、プライバシーの観点から若干フェイクもいれながら、特集していきたいと思います。
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その生徒は二浪男子だった。進学校出身の生徒で、その中で芽が出なかったタイプ。高校時代はアメフトをやっていて、体力はしっかりとしている感じであった。体はガッチリだが、頭も筋肉質な感じで固かったかな(半笑)
進学校出身なのに愚直なタイプで、狡猾に得点する能力に乏しかった。機転が利かないから得点力は少しずつしか上がらない。授業は一番前の席で一生懸命に聞いていて、たくさん質問もするのだが、成績はクラスの中では下の方だった。
模試の成績も偏差値60にはだいぶ届いていなかった。
でもよく覚えているのだよね。最後の担当講師との面談のときに、各科目の担当の先生からのコメントで、全員の先生から言われたこと。「たぶん君は合格できると思うよ」
私を含めた担当の先生4人が全員同じ意見であった。
なんだろうね。何となく先生方全員、積み上げていったものがきっと受験の日には間に合っていくと感じた。偏差値や数値データではなくて、講師陣の肌感覚みたいなもので。
最終面談では、時として厳しい意見も飛び交うことがあるのだが、その時には笑いに包まれたものとなった。
結果として彼は2大学から合格をもらった。
不器用さが逆に武器とするような戦い方は、不器用なりの花を咲かせることになった。
いくた
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