私の好きではない数学参考書 | 中学入試と医学部入試の道の駅

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小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。

 

参考書や問題集は、それぞれいろいろな意図があり、使い方によっては有効に学力を高めることができる。収録されている問題のレベルや、解答の詳しさなどを勘案して、個々に使い方を工夫すれば、参考書は心強い仲間になってくれることだろう。
 
様々な参考書が販売されている中で、幾太郎的には好み好まざるもあるのだが。有名なあの問題集は好きではない。それは・・・
1対1対応の演習(大学への数学)
 
実は大数は嫌いなんだよね。なぜかというと、数学が出来る人向けの問題集だから。
 
内容的にも、なんかな〜と思う問題や解答もあるのだが、一番嫌なところは、書名に"1対1"と謳っていること。
 
数学の一つ一つの問題に、一つ一つの解法を対応させるなんてことは不可能だよね。丸暗記的な数学は、普通の人には難しい。
逆に数学ができる人は、1対1的な考え方はとても有効。なぜかというと、1対1で対応させているような気持ちで学習していても、実際には理解力が高いので1対100で対応させているのだよね。数学が出来る人には、数学をどんどん丸暗記させればいい。
 
数学力が普通の人が1対1をイメージしながら暗記数学をしてしまうと、とんでもない結果が待っている。定期試験だけは出来るが、入試問題は全く対処できないような人になってしまう。そして、どんどん記憶が抜けていき、全然数学の出来ない人が爆誕してしまうから。
 
何かで聞いたことがあるのだが、灘高校の生徒はこの問題集が好きだということ。私の知り合いの理Ⅲ出身でなぜかこの業界にいる人もこの問題集が好きだそうだ。
私の中では、有害図書に指定したいくらいだけど。でもこの問題集が適合する生徒もいることは間違いないとは思う。
 
いくた