医学部推薦入試を考える | 中学入試と医学部入試の道の駅

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全国の多くの大学で推薦入試は行われる。試験日は11.12月だが、そろそろ担任の先生との懇談があって、方針が決まる頃ではなかろうか。


ちなみに医学部の推薦入試は、指定校推薦は殆ど絶滅して、公募制推薦に変わっている。どの高校からも評定基準値さえ突破できていれば、出願可能である。

誤解のないように言っておくが、指定校推薦・公募制推薦ともに倍率はかなりのもので、余裕で落ちる。イメージとしては、成績の良い人は他の人と比較して一度だけ受験機会が多く取れるということだと思ってほしい。


評定基準値についてよく聞かれることがある。基準値の高い大学とそうでない大学ならば、どちらを優先して受験すれば良いか?


この答えは当たり前なのだが、評定基準値の高い大学を優先すべきである。

評定というのは、本当に何の平等性もないもので、当然上位高校は評定がとりにくい。評定基準値の高い大学は、上位高校から出願しにくいのである。


地元の藤田医科大学は、ずっとAO入試を行っていて、評定基準値は存在しない。オールカマーで行われている。

実は2017年度だけAOに代わって推薦入試を実施した。評定基準値は4.0とかなり強目にきた。

しかし10名の定員に対して、僅か21名の出願にとどまった。

当然だが、最上位高校の成績上位勢は出願してこなかったよね。中途半端な入試制度は、僅か一年で廃止となった。


このように、評定基準値の高い大学は、出願条件が厳しい分だけ、狙い目な入試となる。


評定基準値の高い大学は、評定の高い人だけが合格を独占していくのではないか?という疑問を聞くこともある。しかし、これは全く誤解だと思ってよいだろう。

評定は平等性も客観性も薄いものである。それよりも当日の試験の出来の方が、圧倒的に評価されるのは当たり前だ。

各大学の入試担当者も言う。

"基準値をクリアしていれば、それ以上に求めることもない"


出願さえしてしまえば、あとはノーハンデの勝負だといってしまっていい。

出願は様々な条件を勘案することが必要だが、持ち評定をギリギリで使うことにより、有利に運ぶことも可能である。


いくた