0の0乗はいくつなんだろうね | 中学入試と医学部入試の道の駅

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0の0乗がいくつになるかというと、高校数学では定義されていないのだから、計算できない。

 

二つの仮説が立てられるのだが、

①0の2乗は0、0の1乗は0だから、0の0乗は0

②2の0乗は1、1の0乗は1だから、0の0乗は1

 

このどちらが正しいのか、或いは他の解答があるのか。なかなか決め手はないかもしれないけれど、少なくとも①は間違いであることは、数Ⅲを履修した人ならば分かるよね。

 

xのx乗を微分してみよう。対数微分法を使ってみたりすると、

y=x^x  (x>0)

y'=x^x(1+logx)

となる。よってx=1/eで極小となり、

極小値は(1/e)^(1/e)となる。

 

だから、x^xは極小値以上になるはず。①の0の0乗が0だという仮説は、かなり厳しい。

②の仮説はどうかというと、かなり有力ではある。

 

lim x→+0 (xlogx)  =0

これがなかなか高校数学では証明しにくいのだけど、これが正しいのであれば、lim x→+0 (x^x) =e^0=1

となるからね。(これを示すには、ロピタルの定理とか使わなければいけないかな。高校数学の範囲で証明方法があるかな?)

実際に、手元のiphoneの電卓で0.001の0.001乗を計算してみたのだけど、0.993くらいの数字になっている。

 

ということで、私は”0の0乗はいくつですか?”と聞かれたときには、”だいたい1”と答えている。

 

いくた

こういう記事を書いておけば、ルーデンス先生が食い付いてくれないかな。