浪人生の諸君、今の時期はちょっと時間が長く感じるよね。まだ入試は遠いし、そして梅雨の天気はうっとおしい。
アインシュタインが提唱した相対性理論では、時の流れは一定ではないことが示されている。この時期の時間は相対的にかなり遅い。しかし、受験が近くなると時間は一気に加速するんだよね。
この時期に数学は何をやっておけばいいのか。この時期は丁寧に一つ一つを勉強しておいてほしいのだよね。
予備校に行っているのであれば、そのテキストだけでいい。それを完璧にしてほしい。
完璧に、というのは、単に解ければいいというわけではない。予備校の先生がその問題に込めた精神まで、すべて汲み取り切るくらいに。
例えば、使った公式はその導出くらいはできるように。証明するって程度じゃなくて、道理を得て説明できるくらいに。
たくさん問題をやってカバーしようとしても数学は無駄だね。10000問演習しても、出題されるのは10001問目の問題だから。むしろ100問だけ丁寧に制覇することで10000問の変化に対応しようとすることが数学だから。
といってもやっぱり受験が近くなれば、演習量も増やさないといけない。でもその際に演習が・・・血となり肉となるのか、単なる上滑りした無意味なものになるのか、それは今の時期の準備にかかっている。
この時期の学習が、基礎に深く根差したものであるのならば、収穫の秋を迎えることができるだろう。秋に実戦演習・過去問演習を始めたときに、最初はうまくいかないかもしれないが、どんどんスコアが上がっていく。目標の大学に近づいていく実感を得ることができるだろう。
今の時期の学習が上滑りしたものであれば、秋には同じような問題を何度やっても、同じように間違ってしまう。どんなに演習量を増やしても身についていかない。まさに泥沼・・・というより泥縄なんだよね。
もう一つ言っておくならば、大学入試の作問者の気持ちに近づきたいのであれば、根本的な定理やその導出に着目した方がいい。
いくた