今日の福岡大学医学部の入試、こんな問題があったのですよね。
問題)
3点A(1, 3, 0) B(0, -1, -3) C(2, 4, 1)が定める平面をα
(1)αに関してD(0, 6, -3)と対称な点Eの座標を求めよ。
(2)F(1, 1, 1)とするとき、α上の点Pで、2線分DP,FPの長さの和DP+FPを最小にするPの座標を求めよ。
もう見た感じは、定番中の定番問題じゃないですか。DP+FPの長さなんて、折れ線の長さでしょ。だから、点Eと点Fを結んだ直線とαの交点の座標を求めればいいだけじゃないですか。当然私もそう考えて、直線のベクトル方程式を立てて、平面上の点を求めて試合終了。答えも整数で求まったので大丈夫だろうと考えました。
解答速報の原稿を受験情報センターに送付して、私は新高校3年生の授業に向かいました。
しかし、若干の違和感はあったのですよね。
「なんとなく、方向ベクトルの向きが合っていないような気がする・・・」
でも授業もありますので、大丈夫だろうと思って、私の作業は終わりにしました。
授業が終わって帰ってデスクに帰ってきたときに、それでも何となくもう一度見直してみようと思ったのですよね。
するとなんと・・・点Dと点Fが平面αに対して、逆側にあることに気が付いたのですよね。
驚いて、何度も繰り返し検算しました。この問題では2点は同じ側にあるのが常識で、そんな問題医学部数学指導歴18年の私でもみたことがありません。
やっぱり方向ベクトルの向きが合っていなかった。違和感をちゃんと精査しないといけませんでした。
早急に訂正の報告を情報センターにしましたが、既に解答速報をみた受験生もいたことでしょう。申し訳ない。
このミスは恥ずかしい・・・というより、腹立たしい。こんな引っ掛け問題に引っかかるなんて・・・私がいつも受験生に”ミスを軽んずるな!”と指導しているのは、何なのか?ということになってしまいました。
慢心はいけませんね。今回のことで、再度気持ちを引き締め直して、やっていかねばならないと感じました。
いくた