ゆうゆくんの軌跡 | 中学入試と医学部入試の道の駅

中学入試と医学部入試の道の駅

小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。


今日は、現役医学部生、ゆうゆくんのお母様のブログを紹介します。合格までの足跡を残してくれていました。とても参考になる内容だと感じました。
私の感想を書いていきます。

①中学受験不合格から始まる中学生活

第一第二志望が不合格で、第三志望に入学するところから始まっています。
ゆうゆくんは関東ですが、これを東海地区で置き換えると、東海、滝に不合格で、名中に入学した、と考えると一致する要素は多いでしょう。東大と国立医学部で20人程度ということも近いものです。

そして、すぐに学校生活に馴染んでいる様子です。子供は新生活が始まってしまえば、受験の合否なんて忘れてしまうものです。


②中学ではちゃんと基礎を押さえて

ゆうゆくんは若干の中弛みはあったようですが、しっかりと歩んでいたのでしょう。これは中堅校の優位性(この表現はゆうゆくんに怒られるかもしれないが)が働いたとも言えます。
上位校では中弛みからの巻き返しがきかないこともありますからね。

③【最重要】英語の重要性

ゆうゆくんは中3で海外研修に行って、英検準2級を取っています。
英語に関して、ある程度のアドバンテージを得ていたことは、その後の大学受験に大きな影響を与えたといえます。大学受験時のたくさんの模試結果を提供してくださっていましたが、一様に言えることは英語は高いレベルで安定していました。大学受験では数学は不安定なことはありますが、英語はベーススコアとして機能します。
海外研修に行くかどうかは別として、中3で準2級は一つのメドですね。

④志望が明確

ゆうゆくんの将来の夢はお医者さん、とお母様の回顧録は始まっています。早い時期から志望が明確になっていた理由は分かりませんが、やはりそれは強みです。具体的なイメージを伴った行動は、そうではない場合と比較すれば、一歩一歩に力強さが発生します。
高校2年生のときにオープンキャンパスに出掛けていますが、これは重要です。
受験年度に行ったとしても、内容を深く考えることが可能かどうかは微妙でしょう。前年度であれば、大学のコンテンツや雰囲気を比較検討して、志望を切り替えることもできます。

⑤部活を終えるのは遅かったけどね

受験勉強を本格的に始めたのが1月1日、4月までは部活の試合があったということだけど。これは遅いよ。マネしてよいとは言いません。
現実的に考えて、医学部に現役合格を狙うならば、1年生の最後くらいで引退したいところ。
しかし、ゆうゆくんは鬼脚だよね。

⑥高校3年生の破壊的な集中力

受験生としてのゆうゆくんは、成績は順調に推移したとは私は思っていません。9月のスンベネマークが726点。これが仮に浪人生のスコアならば、かなり厳しい局面です。
しかし現役生の破壊的鬼脚は恐ろしい。
boowyとJTを合格して、国立医学部に推薦合格。センターのスコアはほぼ9割。
最後の時間は、頭の中がまとまっていって、急激にアウトプットが間に合ってくるんですね。

来年、浪人する人には言っておきたいわけです。こんな奴等と戦わないといけないんです。どれだけセーフティーリードがあっても、並ぶ間もなく抜き去られるわけです。一瞬も油断できませんよ。


そして、このお母様の回顧録を読み終えて感じたことですが。中学受験での不合格が、この成果に大きく関与しているのではないかということです。
もし仮に、ゆうゆくんが第一志望に合格していたとすると、もっと違った中学高校生活になったことでしょう。ゆうゆくんのその名の通りの悠々とした性格がネガティヴに働いたかもしれません。穏やかな性格の生徒が、上位校の摩擦の中で擦り切れてしまうことも散見されます。

私がブログで時々書いていること
"中学受験の結果は、学問の神様が個々に最も適した道を示してくださったもの"
全くその通りでありました。


最後に、
咲くべき場所を与えられ、大輪を咲かせたゆうゆくんが、今後立派な良医へと成長していき、多くの局面でご活躍されることをご祈念申し上げます。

いくた