大学受験の6割は学力だけど 2 | 中学入試と医学部入試の道の駅

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小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。

昨日の続き

受験会場で実力を出し切れる状態にしておくことが、受験成功の一つの要素であることは昨日の話の中で書きました。
予備校で長く教えていると、このことを痛感します。
うちの予備校では、マンスリーテストの結果は成績上位に限り掲示することにしているのですが、

『プレッシャーで夜も眠れないから掲示から除外してほしい』といわれたことがあります。私もそんなに言うなら、と思い除外してあげました。
その生徒は結局、受験全てでプレッシャーに負けて、医学部に行けませんでした。ちなみに学力的にはかなり優秀なレベル、テストの点数だけで考えると医学部進学率が90%を超えるレンジにいました。それでもジャクジャクメンタルは通用しませんでした。

またある年には、予備校史上最強の生徒がいました。センター数学では20分くらいで満点が取れるレベル、記述模試でも偏差値80は当たり前の生徒。しかし、豆腐メンタルでした。それも絹ごし豆腐です。
その生徒は、マンスリーテストを受けなくなってしまいます。それでも何とかなるのではないかと私達は思っていたのですが。
結局、センターの緊張感に勝てずに爆死。その後の私立戦線でも全くの素寒貧。最後の最後に私立医学部後期試験に引っかかって進学しますが、誤算中の誤算です。

大学受験は人生を賭けた戦いですから、激しいストレス、プレッシャーがのしかかります。これに勝つためには、普段からプレッシャーのかかる局面を作り出し、戦っていくことが必要でしょう。

受験生ブロガーの中には、ブログで模試結果を晒すことにしている人もいますね。これは一つの手段として有効だと思います。

うちの予備校では、もうすぐ任意受験の数学テストを始めます。これは入試問題を編集したもので、入試問題のレベルに慣れてもらうことを目的の一つにしていますが。
このテストは、受験者全員の成績が、受験者全員に通知されるという、イジメのようなテストです。かなりのストレスでしょう。結果に自信を失う人も毎年います。しかし、このストレスに勝てないようならば、受験のストレスに勝てるはずはありません。
任意受験テストなので、どうするかは生徒の自由ですが、こういった局面を作ってあげることも、私達の役目だと考えています。

気分良く学習をすることも必要ではあるのですが、プレッシャーの負荷をかけていくことも必要ですね。

浜学園の標語は、常在戦場でした。トップレベルは戦場の厳しさに育まれるものもあるでしょう。

いくた