私はそうは思わない2 | 中学入試と医学部入試の道の駅

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小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。

時々話に上がってくる神話があるのだが。

「部活を一生懸命にやってきた人の方が集中力があり、受験勉強を短時間に達成して、難関大学に合格できる」

この話は何度も何度も聞いたことがある。ただ、部活と受験の相関関係のデータを一度もみたことがない。これだけ通説になっているのだから、誰かはっきりとした統計を出してくれていてもよいのだが。

私の周りの母数が少ない統計によると、部活と受験の相関関係はない。例えば、高3の夏まで部活を引っ張って、その後から受験勉強を始めたら、計算上は現役合格には間に合わない。無理だ。
しかし、それが可能な例もある。絶対的能力が高く、部活をしているときにも最低限の学習は怠っていない場合、部活終了後の猛ダッシュで届くことがある。

こういった例は、目立つわな。真似すべき事例のように語られることが多く、誰しもが出来る例のように言われるが、それは全体の中ではレアケースよ。

もう一つ、
「部活をしていた人は浪人したらパワーがあるから一気に伸びていく」
これなんて、統計データは出しやすいと思うんだけど、みたことがない。
私の周りのデータでは、全くそんなことはない。部活のやりすぎなのか、本人の怠慢なのか、基礎力がグダグダの生徒は浪人しても苦労するのは当たり前だわ。

私は部活を否定してはいない。中高生は、是非部活をやってほしいと思っている。それはリアル体験をたくさん積んでほしいから。人間関係の難しさや、チームで達成することの素晴らしさや、忍耐することの苦悩など、予備校では教えられないからね。

でも、部活に変な期待はしないでよ。部活は正当に評価されるべきですから。

いくた