「部活を一生懸命にやってきた人の方が集中力があり、受験勉強を短時間に達成して、難関大学に合格できる」
この話は何度も何度も聞いたことがある。ただ、部活と受験の相関関係のデータを一度もみたことがない。これだけ通説になっているのだから、誰かはっきりとした統計を出してくれていてもよいのだが。
私の周りの母数が少ない統計によると、部活と受験の相関関係はない。例えば、高3の夏まで部活を引っ張って、その後から受験勉強を始めたら、計算上は現役合格には間に合わない。無理だ。
しかし、それが可能な例もある。絶対的能力が高く、部活をしているときにも最低限の学習は怠っていない場合、部活終了後の猛ダッシュで届くことがある。
こういった例は、目立つわな。真似すべき事例のように語られることが多く、誰しもが出来る例のように言われるが、それは全体の中ではレアケースよ。
もう一つ、
「部活をしていた人は浪人したらパワーがあるから一気に伸びていく」
これなんて、統計データは出しやすいと思うんだけど、みたことがない。
私の周りのデータでは、全くそんなことはない。部活のやりすぎなのか、本人の怠慢なのか、基礎力がグダグダの生徒は浪人しても苦労するのは当たり前だわ。
私は部活を否定してはいない。中高生は、是非部活をやってほしいと思っている。それはリアル体験をたくさん積んでほしいから。人間関係の難しさや、チームで達成することの素晴らしさや、忍耐することの苦悩など、予備校では教えられないからね。
でも、部活に変な期待はしないでよ。部活は正当に評価されるべきですから。
いくた