遠くの高速道路を走る車をぼんやり眺めていた。
小さく見えるその一台一台の中にも、確かに命があって、それぞれの人生がある。
みんな別々の道を歩いてきて、たまたまこの瞬間、この場所で交差している。
沈みかけた夕日を背に、車のシルエットが浮かび上がるのを見ていると、ハンドルを握る人の人生まで見えたような気がした。
じゃあ、車の中から見る僕はどんな存在なんだろう。
あまりに小さくて、きっと見えやしない。
そう思った瞬間、自分の人生もまた、驚くほどちっぽけに感じられた。
僕の生きている範囲は、この広い世界のほんの一部にも満たない。
それでも、だからこそ思う。
もっと広い世界を見てみたい。
この世界をこの目で見てみたい。
せっかくこの美しい星に命を授かったのだから。
夕焼けに照らされた今日、その気持ちだけが、静かに胸に残っていた。