お薬と自己療法の現実 | フィラデルフィア ICM 便り

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ソーシャルワーカーの見たアメリカ底辺事情

何でも起こる時は似たようなことが続けて起こるのは不思議。



この一週間ほどは薬のことで何人かのクライアントに変化、出来事がありました。



一人は精神病薬を飲むのを2年ほど拒否し続けていて、数ヶ月毎に入院を繰り返してました。その度にグループホームのオーナーと二人で、この人を説得し続けていたんですが、なんと、この度はホームに戻ってからもお薬を飲んでる。さすがのこの人も度なる入院騒ぎに、腹をくくったようで、今はまともな会話も可能になった。



別の薬拒否2年以上歴の人が昨日、会った時にいきなりお薬の注射(抗精神病薬では毎2週間か4週間ごとの注射薬も人によっては処方されます)を再開したいと言ってきた。今まで徹底的に薬を拒否していて、症状も重くなってる人だったので、驚いた。この一大決心の動機は本人のみがわかること。



いずれの例も薬拒否の理由は、副作用を怖がって飲みたくないという言い分でした。副作用はいつも難しい問題です。体重増加や体の震えの問題等、あるんです。



抗精神病薬は人によって効き方の個人差も多いもので、文句なしに精神状態の向上が見られる例から、同じ薬を処方されても症状に変化が見られない、または違う問題が出て来ることもあります。



数日前に書いた大脱走をやらかしたクライアントも、抗精神病薬の投与量が変えられた途端に、自己の表現力や行動が変化して、そんな出来事に繋がったんです。彼はその後、再度大脱走をやらかして、ひと悶着ありました。



多くの副作用などを恐れるクライアント達が陥るのが、自己療法です。

典型的なのがドラッグ。メンタルイルネスによる「声」の聞こえの問題や鬱などをドラッグで制御して、気分がよくなりたいと中毒にはまってしまう例です。


他にはタバコ命というクライアントの数の多いこと。リサーチなんかでもニコチンによるメンタルイルネスの症状の緩和効果もあるらしい結果も出ているようです。

多くのクライアント達のタバコがないと機能出来ない、タバコで気分が落ち着く(ま、これは重いメンタルイルネスがない人でもそう言ってますよね)などなどの言葉から、真剣にタバコがないと心の機能が出来ない人まで。それらのタバコを自己療法として頼り切ってる例はこれを証明するもの。


ドラッグ、タバコなどの問題は多くのICMが頭を悩ませられてるものです。明らかにクライアントの金銭管理や健康管理に大きな影響を及ぼしてるので。



こんなことで効果的でクライアントが気持ちよく続けられる治療というのは結構、難しい課題というのが現状。いつも、医者、カウンセラー、ICMなどが揃って取り組み、頭を悩ませてます。


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フィラの庶民の足であるSEPTAの主要ターミナルのひとつのFrankford Terminal。市の北東部に位置する駅です。EL(高架鉄道)の駅と橋げたの下は大きなバスターミナルです。