みんなの駆け込みクリニック | フィラデルフィア ICM 便り

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ソーシャルワーカーの見たアメリカ底辺事情

今日はクライアントとウォークインクリニックへ。これは予約ナシで医者が患者を診るクリニックの時間や特定日のこと。



なにしろ、こちらは医者に行くのは主治医も含めて全て予約制です。

これが精神科医となると更に大変で、予約一回目はインテイクといって、医院のソーシャルワーカーが新患の病歴、家族歴などから治療歴など多岐にわたる質問をすることで終わり。その次の予約がやっとセンセイとの診療となるんです。なので、新患がセンセイに実際に会えるまで23ヶ月かかることはざら。こんな状況では例えば、精神病棟に短期入院した人が外来で治療を続けようとしても、そのリンケージに苦労することもままあると言うことです。



今日行ったクリニックは基本的にはホームレスの為の医院で、その大半の患者が路上やシェルター生活者、または福祉援助で生活してる低所得者です。

無保険の人達を受け入れてて、お薬も(アメリカでは医と薬は分割。医院でお薬は出ません。処方のみで、これを薬局に持っていってお薬をゲット)この医院と提携のある薬局で出るようになってます。ムロン、医療代、お薬代共に無料です。いつも込んでますよ。



この医院とは商売上、顔なじみ。今日、クライアントを診てくれた心療ナースプラクティショナー(医者と同様に患者の治療、処方を行えるナース)ともよく知った仲です。どのスタッフも暖かく患者を迎えて、いい仕事をする素晴らしいクリニックです。ここのナースプラクティショナー達は幾つかのシェルターなんかにも出張問診に定期的に出かけていったりもしてます。



今日みたいな日は予約ナシのウォークインなので、待ち時間は長い。今日のクライアントは辛抱強くて助かりました。いつもこういうわけにはいかない。怒るの、怒鳴るの、文句垂れるの挙句に辛抱キレて飛び出て行ってしまう人もいるので。ガーン



このクリニックみたいに、患者の状態を配慮した柔軟性のあるケアや対応というのは大病院では期待出来ないこと。なので、このクリニックも資金が切れずにずっとがんばっていってもらいたいと思う。何度も何度も難しいクライアントのために無理を聞いてもらってお世話になってます。

こんな風に天使は地味な形で街角に存在してるんだと、ふと思う瞬間です。ベル


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このリアルな壁画はある高校の側壁に描かれたもの。迫力あるね。