司馬遼太郎の最後の単行本『草原の記』。
司馬は大河ドラマにも取り上げられた数々の歴史小説と並行して、紀行『街道をゆく』を著してきた。
この本は、騎馬民族にロマンを持ち、特別の関心を持ってきたモンゴルへの2度目の旅の紀行になる(1度目はモンゴルと国交が樹立された翌年の1973年。2度目は1990年。いづれも満州蒙古で幼時を過ごしたツェベクマという女性が案内者)。
司馬のモンゴル紀行の集大成と言える。
この本で、個人的に興味を惹かれたのは、最終章の「帰ってくる話」でシベリアの「チタ」という都市が出てきたこと。「チタ」はツェベクマさんの両親の出身地で、中国に文化大革命の嵐が吹き荒れたときに、自治政府にチタまで行きたいと申し出て出国した。本来は中国へ戻らないといけないが、親戚の助けを借りてモンゴルのウランバートルのホテルで10年間働いてモンゴル国籍を取得した
「チタ」は、名前が同じなのが縁で、知多市と姉妹都市提携を結んでいる。
その提携にひと役かって、現地を訪問したのが、少年野球の父母会以来の長年の友人というのも不思議な縁を感じる。



















