第3回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞した小川哲のデビュー作。


マイン社が運営するサンフランシスコ沖合の特別提携地区、アガスティアリゾートを舞台に、視覚・聴覚・位置情報など全ての個人情報への無制限アクセスを許可する代わりに、基礎保険によって生活が高水準で保証される。


しかし、この一見夢のような世界に適応できる人とできない人、疑問を感じて抵抗・破壊を試みる人など6つの物語が展開される。


10年ほど前のSF小説だが、そこまで極端でなくとも、スマホのアプリを無料で使う代わりに、利用者が閲覧した記事、検索履歴、位置情報、友人関係などのアクセス情報をAIが分析して広告配信されている現代社会のあり方に一考を促す。