『逆説の日本史』シリーズでお馴染みの井沢元彦による『お金の日本史』。


和同開珎から渋沢栄一の時代まで、お金にまつわる歴史を物語る。


教科書では「いつの時代に、どのような貨幣が発行された」とするだけだが、井沢の場合はその背景や意味合いを推理して、「なるほど」と思わせる理由づけをしてくれる。


鉄砲伝来にまつわり、火薬に必要だか日本にない硝石と当時日本に豊富にあった銀との交易の話。


徳川時代以降、日本に多大な損失を与えることになった「朱子学」の呪縛の話。


その呪縛を『論語と算盤』で打ち破った渋沢栄一の話など、目から鱗の物語に引き込まれる。