このところ曽野綾子の本を集中的に読み出してから4冊目の本。


2020年4月発行だが、書き下ろしではなく、著者の著作四十数点から、「死」について記してきたものを編集したもの。


幼いころから、現実に起こりそうな危惧に関心を持ち、起こり得る不幸に備えてきた著者。それは、両親の夫婦仲の悪さ、死を身近に見てきた戦争体験に根ざしていると思う。


母や夫(三浦朱門)を含む数々の死を、キリスト教者としてみてきた著者の考え方や想いは、「死」について違った視点で考えなおすきっかけになった。