一つ前の記事日能研のカリキュラムは6年前半が最大の難所という私見を書きました。そのつもりで4,5年時を過ごせば6年前半を少しでも平和に回すこともできるかも知れませんが、既に6年前半を迎えてしまっている方にもヒントになるかもしれないことを書きたいと思います。もちろん、4,5年生であっても同じ考え方は有効なはずです。

 

 

①取捨選択する(メリハリをつける)こと

基本方針は「枝葉は捨ててでも根幹はしっかり取る」という考え方で、「細かい知識のインプットは捨ててでも原理原則の理解に力を入れる」「応用問題は捨ててでも基本問題は完璧にする」といった方向性です。育成テストを回せなくなるくらいなら前期日特は切るという選択もあるかもしれません。

 

ともかく、枝葉末節にとらわれて回らなくなり、結果的に根幹まで疎かになったり撤退することになっては本末転倒です。そうなるくらいなら大胆にメリハリをつけ、「やることを減らして根幹だけでは取る!」と考える方がよい結果になると思います。

 

課題さえ明確なら夏休み、9~11月、12月以降と、まだまだ挽回のチャンスはあります。我が家では算数の立体図形が7月までには仕上げ切れませんでしたが、9~11月で重点化して問題なく仕上がりましたし、理社の知識的な部分も9~翌1月でかなり底上げできました。

 

 

②授業でなるべく吸収して帰ってくること

授業が終わってから育成テストまでをどう過ごすかよりも、実はいかに授業で吸収して帰ってくるかに目を向ける方が、親子ともに楽になるということが多いです。授業の後に親がインプットから手伝うことが常態化すると、「どうせ後で教えてもらえるから」という甘えから授業の吸収率が下がる悪循環も起こるでしょう。

 

 

物理的に時間の余裕が全くない6年前半では、授業後にインプットからやり直していたらアウトプットの練習(演習)をする時間は確実に足りなくなります。

 

前期日特にも行きながら6年前半を回そうと思うと、なるべく授業でインプットを完了させ(少しだけ疑問が残ってしまったところは帰ってきてすぐに解決し)、家庭学習はアウトプットの練習(演習)に時間を使う、というサイクルを目指すしかないと思います。

 

 

「言うは易し」ですが、そのための方法は親子で(子どもを巻き込んで)案を出し合う他ありません。我が家では算数や理科で「初めて感」の強い単元の時は、事前に軽く興味づけ程度の雑談をしたり、「今の知識でも考えれば解ける問題」で少し頭の準備をしておいてから授業を受けるといったことをしていました。

 

日能研のテキストは、覚えるべき重要用語などの太字がないのが特徴です。恐らく用語だけ暗記するような勉強をして欲しくなく、本を読むようにストーリーで学ぶことを大切にしているからでしょうが、人によってはこれでとっつきにくくなっている場合もあると思います。

 

我が家ではいつも、社会の授業後の復習はまず「知識獲得確認テスト」(授業に合わせてもらえるのは本部系だけかも)をやっていましたが、ある時期からは長男の提案で授業の前に「知識獲得確認テスト」を見てから授業を受けるというサイクルにしたところ、だいぶ授業での吸収効率が上がりました(関連過去記事↓)。

 

 

どうすれば授業でなるべく吸収して帰ってこられるかを子どもと一緒に考え話し合うこと自体が、結局は子どもの授業中の過ごし方の意識を変えることにつながり、根本的な効果があると思います。仕事でもそうですが、どうやったらもっと効率を高められるかを常に自分で考えながらやっている人とそうでない人の差は歴然としてきます。

 

 

以前も書きましたが、私は入塾前からの約4年間の伴走期間のなかで新6年の今の時期が一番メンタル的に苦しかったです。今が苦しい方のご参考に少しでもなったら嬉しいですうさぎ