初めての中学受験で比較する情報もなければ、4年時でも日能研のカリキュラムを遅いとか量が少ないなんて感じることはないと思います(むしろ大変と感じる方が普通でしょう)。個人的には、現在の首都圏の大手塾はちょっとやり過ぎだと思っています。とはいえ、他の大手3塾が(特に4年時に)もっとハイペースなのも事実ですので、このことは難関校を目指す日能研生は認識しておいた方がいいと思います。

 

中学受験を一周終えてから振り返ると、やはり日能研の4年時は「のんびり」していたと言わざるを得ません(それだけその後の5年、さらには6年が凄まじいという意味です)。そして4年時を「のんびり」進めたしわ寄せが一気に来るのが6年前半だと思います。逆に言うと、ここを乗り切れるならこのカリキュラムで問題ないと言えますので、後輩の方は何とかここを乗り切って下さい!

 

 

 

感覚的な話だけではイメージが湧かないと思いますので少し数字を出すと、4年時は授業が週に4コマテストは隔週だったのが、6年前半には授業が週15コマ分(*)になりテストも毎週になります((*)応用クラスの場合です。日特は3コマ分とカウント。基礎クラスは通塾日が週1日少ない)

 

つまり、一週間で新しく学ぶことがコマ数として4倍くらいになります(しかも1コマで学ぶ量も質も、それぞれ4年時の数倍になるイメージ・・・) にも関わらず、その復習(家庭学習)に使える時間は4年時の数分の1しか物理的に残っていない(塾が全くないのは平日の2日間のみ…)わけです。このことの意味は、4年時には(ましてや入塾前には)、なかなか想像がつかないかも知れません。

 

 

脳やモチベーションがまだ育っていない4年のうちからかなり厳しい他の大手3塾と比べると、破綻しにくいカリキュラムになっていると言えますが、日能研は6年前半が最大の難所というのが私の感覚です(それでも長男本人は5年→6年の変化よりも4年→5年の変化の方がきつく感じたそうです。慣れや成長の力は大きいですね)。

 

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ともかく、6年前半は拘束時間の長さが切実な問題になりやすいので、4,5年時には以下のようなことに気をつけて過ごされるとよいと思います。

 

・浅い理解の単純反復で乗り切らず、コラムや学び直し②も軽視せず、少しでも深堀りと演習(→結果として先取りにもなる)を進めておく

・苦手やモヤモヤはためずにつぶしておく

・5分でも10分でもいいので朝勉または夜勉(塾から帰った後)の習慣を作っておく(後に勉強時間を増やそうと思った時に0を1にするのは超大変ですが、習慣さえあれば1を2や3に伸ばすのはそこまで大変でないから)

・習い事や趣味など、勉強時間に替えられる余力はまだとっておく

 

「そんなこと今から言われても…」と言う新6年の方のために、次回は今からでも可能な対策のヒントになるかも知れないことを書こうと思います。