先日のジュクコ先生のブログを拝読し、「何度も繰り返すよりも、ゆっくりしっかり理解した1、2回」という内容に深く共感し、自分の頭の中の整理のために少し思うところを書きたくなりました。

 

私自身は高校生の時、塾で数学と物理を同じ先生に習ったのですが、

この先生にいわゆる思考力をかなり鍛えてもらったと思っています。 その後、大学生になってアルバイトで家庭教師を数年経験し、今は長男の中学受験をサポートしていますが、教え方という意味ではこの先生から受けた授業が私の礎になっています。

 

 

その教え方とは、良問を題材とし、最低限のことだけ教えたら(あるいは何も教えずに)、いきなり問題に入るというものです。例題で解き方を教えるようなことはせず、生徒はいきなり試行錯誤をします。

 

そして「問題を読み、条件を整理し、試行錯誤してきっかけをつかみ、方針を立て、計算する」といった思考の流れのなかで、つまずいている箇所に「ピンポイントで」最低限のヒントをあげて、自分で乗り越えさせてあげるというものです。つまり「なるべく教えない」ことがポイントです。

 

関連過去記事(2021.03.24)

 

この方法のいいところは、自分で試行錯誤を経験して最低限のヒントで「あっ、わかった!」(ピコーンひらめき電球)となって答えに辿りつけると、その後、繰り返し解かなくても次回は独力で解けるようになりやすいのです。また、この「あっ、わかった!」は快感を伴うので好きにもなりやすいです。そして良問を題材とする場合、このような学びを通して学問の本質に迫れるような感覚を経験することもできます。

 

受験が近づいてくるとそうも言ってられなくなるでしょうが、まだ時間がある低中学年のうちは、なるべく解法暗記型の勉強よりも、そのようなじっくり試行錯誤をする経験をして、初見の問題に食らいつくような経験を重ねておくのがよい、というのが私見です。ただ、試行錯誤と言ってもいきなりできるわけもなく…というあたりは後日もう少し続きを書きたいと思います。

 

色々書きましたが、他のやり方を否定するつもりはありません。目的や目標、性格や特性によって適した方法は違うでしょうし。一つの私見ということで。