no doubtという表現があります。辞書によると副詞としてはたらき,「確かに」,「なるほど」といった意味で使われるそうです。
・No doubt, Ken wishes to speak to me, but I don't want to listen to him.
:なるほど,ケンは私と話したがっている。だが,私は彼の話を聞きたくない。
こんな例文が辞書にありました。ですがno doubtは名詞です。上の文は本来,
→There is no doubt that Ken wishes to speak to me...
と書いてもいいのではないかと思います。同じく辞書にあった例文ですが,
・There is no doubt that Tom is a good boy.
:トムがよい子であることは間違いない。
というものがあります。ここから,there isとthatが脱落して,
→No doubt Tom is a good boy.
となっているような気がします。実際,
・There is no doubt about it.
:それについては全く疑いはない。
は,there isを省いて,
→No doubt about it.
とも言えますし,同格のthatは基本的に省略可能です。ですから,
□There is no doubt that SV.:(SVという疑問はない→)SVは間違いない/SVは確かだ
→No doubt SV.:確かにSV/なるほどSV
となったような気がします。ただ,少し不思議なことがあります。それは,No doubtの確信度です。no doubtは「疑いがゼロ」ですから,かなり自信満々だと思うのですが,辞書によると,「undoubtedlyやwithout (a) doubtの方が確信の度合いは強い」そうです。なぜなのでしょうね。また,no doubtは文末に置かれることもあります。ロングマンにこんな例文がありました。
・She was a top student, no doubt about it.
「彼女はトップの学生です,それについては疑いはないよ」こんな感じでしょうか。
"no doubt"は単独で用いられると,"almost certainly"のようなものだと思うといいのかもしれません。
ちなみに,"No doubt SV"と似た見た目の表現に,
□No wonder SV.(SVは不思議はない)
≒Small woder SV / Little wonder SV
ex) No wonder I can't find him.:彼が見つからないのも無理はない
があります。ですが,こちらは,
・It's no wonder (that SV).
がベースになっているようです。
ex) "All the stores are closed." "(It's) no wonder. Today's Sunday."
「店がみんな閉まっているよ」「当たり前だよ, 今日は日曜日だ」.
"There is no wonder that SV.(?)"とも言えそうな気もしないではないのですが,区別があるのはおもしろいですね。